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2016年2月19日(金)

介護保険 軽度者外しに批判続出

社保審部会 大改悪へ議論開始

「重症化を招く」

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 社会保障制度審議会の介護保険部会で17日、介護保険制度見直しの議論が始まりました。厚生労働省が、社会保障費抑制のため、200万人以上にのぼる要介護1、2の高齢者に対するサービス切り捨てなど制度大改悪を検討項目にあげたのに対し、「軽度者外しは重症化を招く」と批判が噴出しました。


 厚労省は、要介護1、2の人向けの生活援助や福祉用具貸与・住宅改修を見直すか、保険から外す▽原則1割の利用料負担割合や、毎月の自己負担上限額を引き上げる▽現役世代が負担する保険料増につながる「総報酬割」を導入▽要介護認定率や1人当たり介護費を減らすための市町村の取り組み―をはじめ経済財政諮問会議などで示された改悪メニューを列挙し、年末までの結論を求めました。

 生活援助が原則自己負担となれば、1回250円程度(1割負担)の負担が2500円程度に跳ね上がります。

 15年度の見直しでは、要介護より軽い「要支援」向けの訪問・通所介護が介護保険の対象から外されましたが、今度は要介護を照準に当てるなど介護保険をさらに使えなくし、費用の抑制システムをつくるのがねらいです。

 これに対し、「要介護1、2の人を切り捨てることはできない。家族介護が必要となり、介護離職ゼロも達成できなくなる」(日本医師会)「給付削減は重度化を早め、介護財源を圧迫するだけだ」(認知症の人と家族の会)との意見が上がりました。

 「重度化を防いでいる軽度者の支援をやめるのは本末転倒だ」(全国市長会)「制度が維持されても、理念が失われてしまう」(全国老人クラブ連合会)と批判が集中しました。

介護保険の主な見直し項目

 ○要介護度が低い人は家事・掃除、車いす貸与や手すり設置などを保険給付から外す

 ○サービス利用料を1割負担から2割に拡大

 ○保険料支払い年齢を「40歳以上」から引き下げ

 ○利用料の自己負担上限を引き上げ

 ○現役世代の保険料負担増(総報酬割り導入)


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