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2016年1月27日(水)

米空軍の核ミサイル事故

続く不祥事 調査中に

機密扱いに専門家が批判

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 【ワシントン=島田峰隆】2014年5月に米西部ワイオミング州のF・E・ウォーレン空軍基地で核ミサイル「ミニットマン3」の点検中に修理ミスの事故が起きていた問題で、米空軍は25日、声明を発表し、事故があったことを改めて認めました。米空軍では同時期に核ミサイルに関わる不祥事が相次いだため、調査を実施。その最中に新たな事故が起きていたことになります。


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 声明によると、事故は14年5月16日、同基地所属のミサイル部隊が大陸間弾道ミサイル「ミニットマン3」を修理中、技術指針にない措置をとったことが原因。約180万ドル(約2億1千万円)の損傷を受けたといいます。事故に関わった兵士3人は核ミサイルを扱う資格を停止されましたが、その後再訓練を受け、任務に戻ったとしています。

 しかし空軍の方針で、それ以上は公表されず、調査結果も機密扱いとされています。

 米空軍では13〜14年に、核ミサイルを扱う部隊で事故や不祥事が相次ぎ、ヘーゲル国防長官(当時)が専門家グループに独立した調査を指示。14年3月から3カ月の予定で実施しました。米ABCニュースによると、今回の事故はその期間中に発生しましたが、同グループに報告されていませんでした。

 米国科学者連盟(FAS)の核専門家ハンス・クリステンセン氏はABCニュースで「この調査では他の事故が見過ごされているかもしれない」と指摘。今回の事故の詳細を機密扱いにした点について「まるで隠すことがあるかのように振る舞っている」と強調しました。


 ミニットマン3 米空軍が実戦配備する核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)。1960年代初頭に初代ミニットマンが配備され、同半ばに「2」、70年に「3」へと更新。現在、F・E・ウォーレン基地のほかマルムストロム基地(モンタナ州)、マイノット基地(ノースダコタ州)に計450基あります。「ミニットマン」とはもともと、米独立戦争で即応準備を整えていた民兵のこと。


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