2016年1月17日(日)
きょうの潮流
人びとに夢と感動を与え、生きる喜びを分かち合おうとする「人間賛歌の広場」をつくり出す―。これは３０年以上前、日本にディズニーランドをつくるときに打ち出した宣伝文句です▼おとなも子どもも楽しめる「夢の国」。日本ではこの間、ディズニーシーと合わせて６億人が足を運んでいます。生みの親ウォルト・ディズニーがめざした幸せを提供する場所。そこに携わる人たちの指針は安全を最優先することだと▼きょう告示の沖縄・宜野湾市長選でディズニーリゾートの誘致が話題になっています。現職の市長陣営が「宜野湾市の未来予想図」と銘打ったチラシで選挙公約の目玉に掲げているのです▼地元も知らず降ってわいたような誘致計画。どうやら、辺野古の新基地建設を強行する安倍政権と一体となった現職候補を勝たせようと官邸が仕掛けたものらしい。地主や市民の合意もなく頭越しに持ち出してくるあたり、いかにも▼世界一危険な米軍普天間基地。配備されているオスプレイの同型機はアフガンに展開中の米海兵隊機のなかで最も多く事故を起こしています。その基地を条件なしで撤去させるか、それとも辺野古への「県内移設」に固執して固定化を続けるのか。まさに市民の命と安全がかかった選挙です▼戦争によって痛めつけられ、戦後も圧倒的な米軍基地に脅かされてきた沖縄。県民が望む、基地のない平和で美しい海に抱かれた幸せの島を実現するためにも、オール沖縄の願いを託されたシムラ恵一郎氏の勝利を。
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