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2016年1月14日(木)

在日本大韓民国民団新年会での

山下書記局長の祝辞

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 日本共産党の山下芳生書記局長が13日、在日本大韓民国民団の新年会で述べた祝辞(要旨)は次の通りです。

 新年明けましておめでとうございます(拍手)。日本共産党の山下芳生です。

 今年は民団が結成されて70年の節目の年とうかがいました。長年にわたり在日韓国人の権利の擁護と向上、日韓両国の友好のために心血を注いでこられた民団の皆さんの活動に、心より敬意を表するとともに、今年が皆さんにとって実り多い年になることを心より願っています。

 昨年は、3年半ぶりに日韓の首脳会談がおこなわれ、年末には日本軍「慰安婦」問題についての両国政府の合意がおこなわれました。

 今回の合意で日本政府は、当時の「軍の関与」を認め、「責任を痛感している」と表明し、安倍首相も「心からお詫(わ)びと反省の気持ちを表明する」としました。そのうえで、日本政府が予算を出し、韓国と協力して「全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒しのための事業」をおこなうことを発表しました。私は、これらは、問題解決に向けての前進といえると考えます。

 今回の合意とそれにもとづく措置が、元「慰安婦」の方々の、人間としての名誉と尊厳を回復し、問題の全面的な解決につながるよう、努力しなければなりません。

 その点で私は、日本側が、過去の歴史に正面から向き合い、過ちを真摯(しんし)に反省し、未来への教訓として生かす――この姿勢を明確にし、堅持し続けることが、何よりも大事だと考えます(拍手)。それが、日本軍「慰安婦」問題の解決はもちろん、日韓の本当に心の通った友好を発展させる土台だと確信するものです。

 問題となっているヘイトスピーチについても、根絶に向けた新たな前進をつくりたい。在日の方々などに対する、人間としての尊厳を深く傷つける差別扇動行為は、一刻も早く根絶しなければなりません。この問題には、与党も野党もありません(そうだ、の声)。法整備を速やかに進めるためにしっかり議論し、よいものをつくって、ヘイトスピーチを規制する方向に足を踏み出したいと思います(拍手)。

 あわせて、永住外国人の地方参政権の問題についても、超党派で力を合わせ、実現に向けた努力を続けたいと思います。

 年明けから北朝鮮が4回目の核実験を強行しました。この暴挙を厳しく糾弾するとともに、北朝鮮を6カ国協議の場に戻し、核開発を放棄させるため、国際社会が一致して政治的、外交的努力をおこなうことを求めます。

 日韓両国・両国民の友好親善とともに、北東アジア全体の平和と安定のために、私たちも力を尽くす決意を申し上げ、ごあいさつといたします。


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