「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年12月10日(木)

厚労省 マクロ経済スライドを改悪

年金 未実施分まとめて削減

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 厚生労働省は8日の社会保障審議会年金部会で、年金給付の伸びを物価(賃金)より低く抑える「マクロ経済スライド」について、物価の上昇が小さい場合や物価下落時に実施できなかった給付の削減分について、物価上昇時にまとめて実施する考えを示しました。物価上昇時の年金削減幅がさらに膨れあがり、高齢者の生活を直撃することになります。

 「マクロ経済スライド」は、年金財政の安定を口実に、物価(賃金)が上がっても、少子高齢化による年金財政への影響分(調整率)を差し引いて年金の伸びを抑える仕組みです。

 ただし、前年の年金額より下がることがないように、物価上昇が調整率より低い場合は支給額を据え置き、物価下落時には下落分だけを削減して、調整率分は削減しません。

 同省は、この現行ルールを見直し、物価上昇が小さい場合に実施できなかった削減分(調整率)の残りや、物価下落時に見送った削減分について、物価が十分に上昇した場合にまとめて実施する案を示しました。

 この改悪で、物価上昇に伴い上げるべき年金額が抑えられ、実質削減を強いられることになります。

 同省は昨年、物価下落時も含めて調整率を完全に実施する法改正を提案しましたが、世論の批判をあびて今年2月、法改定を見送っていました。今回は、下落時などに実施できなかった分を先送りして実施するものです。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって