2015年11月30日(月)
辺野古で即席ライブ
加藤登紀子さんと古謝美佐子さん
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米軍新基地反対の座り込みが続く沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前に29日、シンガー・ソングライターの加藤登紀子さんと、沖縄民謡歌手の古謝(こじゃ)美佐子さんが訪れ、即席ライブで座り込み参加者を激励しました。
加藤さんは5年前も座り込みの激励に訪れたといい、「辺野古の(座り込みの)人たちが海を守ってきた年月の長さに胸を打たれた」とあいさつしました。同じ時間に東京の日比谷野外音楽堂でも辺野古新基地反対の大集会が開かれていることにふれ、「どこにも戦争で解決しようとする力がないよう、どこにも基地をつくらせてはいけない。どこも空爆してはいけない。その大きな思いの中で今日は来ています」と語りました。
古謝さんは、米軍基地の中で車にひかれて父親を亡くした自らの過去を、「基地の仕事で生きてきたので、口にふたをしていました」と涙ながらに語りました。「歌を通して歴史を知ることになり、変わったんです。沖縄から差し出して基地をつくらせたわけじゃない。だから、(辺野古に)絶対つくらせちゃいけない」と言葉を継ぎました。
参加者はカチャーシー(沖縄の手踊り)で2人を歓迎。古謝さんは沖縄を代表する子守歌「童神(わらびがみ)」を、加藤さんはパリ5月革命(1968年)をモチーフにしたとされる「美しき5月のパリ」の沖縄版の替え歌などを一緒に歌い、参加者は指笛や手拍子で応じました。読谷村から週5回ペースで座り込みに参加している男性(64)は、「疲れが飛んだ。歌の力を実感した」と語りました。