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2015年11月7日(土)

翁長知事 国の勧告を拒否

新基地 承認取り消しは適法

国と「私人」の使い分け批判

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 沖縄県の翁長雄志知事は6日、名護市辺野古の新基地建設に伴う公有水面埋め立て承認取り消しを取り消せとする国の「是正勧告」を拒否するとの回答を石井啓一国土交通相に送付しました。


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(写真)会見する翁長知事=6日、沖縄県庁

 国交相は回答文が届いた週明けにも、次の段階である「是正指示」を出し、数日以内の回答を迫る考えですが、知事は同日の記者会見で、「第三者委員会の検討結果を受けて精査し、承認には取り消し得るべき瑕疵(かし)があるものと認めたので、取り消しは適法」との考えを強調し、従わないとの考えを示しました。

 その場合、政府は知事の権限を奪う「代執行」手続きを可能にするための訴訟を高裁に提起。高裁は15日以内に開廷することが地方自治法に定められています。辺野古新基地建設をめぐり、年内に法廷闘争が始まる可能性が濃厚です。

 翁長知事は同時に、知事の埋め立て承認取り消しの効力を停止した一連の行政手続きに関する公開質問状を国交相に提出しました。質問状は、(1)辺野古の埋め立て事業は「国家の事業」そのものなのに、沖縄防衛局はなぜ「私人」を名乗ったのか(2)地方自治法では、「代執行」手続きは「それ以外の方法で是正を図るのが困難な場合」に限られているが、同時に国交相は行政不服審査法に基づいて審査請求での解決を図ろうとしているのは矛盾している―などの点をただしています。

 公開質問状という形で国に説明を求めたことについて知事は、行政法学者から政府のやり方を違法とする批判が出されており、「法律というのはこういう形で運用されるのかと、国民に不信感を持たれるようなことにもなりかねない分かりにくい状況」だと批判し、国民、県民に対して明確に説明責任を果たすよう強調しました。

 さらに知事は、新基地建設で埋め立てられれば、国有地となり、「(沖縄県は)ただフェンスの外から声をあげるだけで、北部の振興も美しい海をどう守るかということも含め、何も手を出せない状況になる」とのべ、「沖縄の尊厳がかかっている」と訴えました。


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