「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年10月3日(土)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 換気扇は24時間回そう/晴れの日は窓を開けよう/雨の日は窓を閉めよう/結露を防ごう。拭き取ろう/お風呂のフタとドアを閉めよう/カビたら捨てよう―▼宮城県石巻市が、仮設住宅の住民に配ったチラシ「カビを増やさないための10のポイント」の一部です。劣悪な仮設暮らしの長期化のなか、カビによる健康被害は、深刻な問題になっています▼仮設住宅を訪ねると、天井や壁にびっしり生えたカビを目にすることがたびたびです。「拭き取ってもすぐに生えてくるから、そのままにしているの…」と、せき込みながら話す被災者。憲法が生存権を保障した国で、起こってはならない現実です▼「10のポイント」を監修したのは国立医薬品食品衛生研究所。その中心になっている衛生微生物部第3室の渡辺麻衣子室長らが、カビの大量発生を受け仮設団地で実施した集団検診では、受診者の2割以上に喘息(ぜんそく)の症状がありました▼深刻なことにカビ被害は、待ち望んだ災害公営住宅でも起きています。施工や管理のミスで、入居前からカビが発生するトラブルが続発。なかには、仮設住宅のカビが原因で病気になった人が、またカビに苦しめられている事例も▼「一度生えると完全な除去は困難」(渡辺室長)だというカビ。個人の工夫や努力だけでは解決できない問題が被災地には山積みです。多くの被災者から、切実な訴えを聞きました。「安倍首相が『国民の命を守る』というなら、被災者の生活再建こそ本当にやるべき課題ではないのか」


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって