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2015年10月1日(木)

内戦・貧困 解決求める

難民・移民問題 国連で各国首脳

「貧しい人々が最も貧しい人々を受け入れている」

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 【ニューヨーク=島田峰隆】国連本部で開催中の国連総会一般討論では、紛争や貧困を逃れて中東、北アフリカから欧州諸国に押し寄せる難民や移民の問題が大きな焦点の一つになっています。首脳らは、国連機関への資金拠出、シリア内戦の政治的解決、途上国での貧困の解消などが必要だと強調しています。


 国際移住機構(IOM)は9月29日、今年に入って中東やアフリカから地中海を渡って欧州に入った難民らの数が52万2千人に上ったと発表。過去最多を更新して増えています。

 国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は28日、難民テントの確保など緊急援助に加え、「難民をうむ根本原因に目を向けること」が必要だと述べ、特に欧州諸国の努力を促しました。

 オランド仏大統領は28日、難民が途上国に流入し「貧しく弱い人々が、最も貧しく弱い人々を受け入れている」と発言。同国が国連を通じてシリア周辺国の難民に1億ユーロの支援を行っていることを紹介しました。

 フィンランドのニーニスト大統領は29日、「難民問題の永続する解決にはシリアなどの内戦の終結が不可欠だ」とし、国連安保理に内戦の政治的解決を要求。欧州連合(EU)のトゥスク大統領は同日、「寛容、自由、人権など欧州の価値観」を維持するとしつつ、「欧州が唯一の豊かな場所だという神話がある」と語り、欧州諸国だけに責任を求める議論に反論。欧州域外の先進国に行動を求めました。

 アフリカ南東部にあるモザンビークのニュシ大統領は28日、「難民の流入規制など表面的な対策でなく、現象の根底にある問題への対処が必要だ」と強調。紛争、貧困、飢餓、不正義の根絶、政治的、社会的、経済的な排除の克服を訴えました。

 西アフリカ・マリのケイタ大統領は同日、根底には人間が引き起こした自然災害や貧困があるとし、「難民の出身国、経由国との対話」を提案。南米アルゼンチンのフェルナンデス大統領は、難民増の原因の一つに途上国の債務危機を挙げました。


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