2015年8月29日(土)
厚労省責任逃れ指摘
年金情報流出報告書 高橋氏が追及
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日本共産党の高橋千鶴子議員は26日の衆院厚生労働委員会で、年金記録流出問題の厚労省第三者委報告や日本年金機構など三つの報告書を受けて責任をただしました。
高橋氏は、年金機構への最初のメール(5月8日)の前に厚労省に類似のサイバー攻撃(4月22日)があったことを第三者委員会報告が認定した問題を追及しました。厚労省情報参事官室は、「担当者レベルで確認」していたと認めました。高橋氏が、最初に不審な通信が通知された5月8日に4月22日と同じURLをブロックしているのに知らないはずがないと迫ると、「ブロックしたことを報告書を見て知った」と言い訳しました。
高橋氏は、年金機構についても、情報流出につながった5月20日の不審メールの開封を確認した日(5月25日)が報告書で抜けていることを示し、責任逃れの姿勢は許されないと強調しました。
高橋氏はまた、内閣サイバーセキュリティーセンター(NISC)の報告書に基づき、125万件の流出時点が5月21日〜23日の間などログ解析で全容に迫ったことを指摘。年金機構が不審メール問題で警察に相談・捜査依頼したことを厚労省がNISCに報告したのは10日後であり、報告後、即座に特定重大事象として対策チームが派遣され、ログの解析ができたことからすれば、より早く対応できたはずだと批判し、係長一人の責任にして事実を隠していると迫りました。
高橋氏は、年金機構が「ガバナンス・組織風土のゼロベースからの抜本改革」と述べ、厚労省の責任が“旧社会保険庁体質”に転嫁されている問題を批判。厚労省全体への攻撃なのに、小さくみせようとしてはならないと指摘しました。