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2015年8月25日(火)

政権揺るがす統幕文書

自衛隊の暴走に衝撃

自民党内からも責任問う声

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 日本共産党の小池晃議員が参院安保法制特別委員会で暴露した自衛隊統合幕僚監部の内部文書の問題は、安倍政権を大きく揺るがせています。

 「アメリカと自衛隊、そして安倍晋三首相だけで話を進めてしまうという体質の表れだ」。自民党議員の一人はこう述べます。

 戦前では、天皇の大権=統帥権(軍隊の最高指揮権)の独立を盾に軍部が独走した。今日では、憲法を超越する米国の「大権」に基づいて軍事組織が政府とともに国会を無視して独走する―。その姿に、与党内からも衝撃の声が漏れています。

 内部文書は、米国の軍事的要求に応えることが戦争法案の本質であることをはっきりと示しました。「軍軍間の調整所」の設置も明記しています。国民も国会も知らないところで、米軍と自衛隊が共同作戦計画を推進するものです。

 「党内の有力者からも、自衛隊が独走したことに衝撃と不満が出ている。“まったくあずかり知らぬことについて、批判されコメントを求められても、反応のしようがない”と」。ある自民党関係者はいいました。

 「中谷元・防衛相は自衛隊の動きを知らなかった。11日にはそれを正直に語った。シビリアンコントロール(文民統制)に反する軍事組織の独走を許せば、結果責任は重大だ。防衛相辞任になると、法案には取り返しがつかない打撃になる。『自分の指示に基づいてやった』というのは苦し紛れのいいわけだ」

 中谷防衛相が参院特別委で内部文書を突きつけられて「初めて見た」と答えたのに、18日になって「自分の指示でやったこと」と答弁を変えたことは、与党内でも「ごまかし」とみられているのです。

 「防衛相や政府は機密が漏れたことを問題にしたがっているが、漏れた中身が問題だ」と同党関係者。「もう一つ何か起これば、審議日程も非常に苦しくなる。どうなるかわからない」と危機感をにじませます。(中祖寅一)


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