2015年8月25日(火)
米軍補給廠で爆発火災
相模原 住宅街の中「基地は危険」
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神奈川県相模原市中央区にある米陸軍基地「相模総合補給廠(しょう)」で24日未明に爆発火災が起きました。午前7時すぎの鎮火から8時間後の午後3時、補給廠東側に隣接する県営住宅最上階から見下ろすと、数百メートルしか離れていない倉庫の屋根が激しい爆発で裂けていました。平穏な市民生活を脅かす米軍基地への不安と怒りが広がっています。
補給廠は、マンション、保育園、大学、薬局などが立ちならぶ住宅街のなかに広がっています。補給廠から歩いて約3分のところに自宅がある相模原市平和委員会の田中武夫理事長は、午前0時45分ころ「雷が落ちたような爆発音で」目を覚ましました。連続する爆発音とともに火柱が上がるのを目撃。爆発は数十回続き、恐怖を覚えたといいます。
田中理事長は、補給廠について、「軍事物資の保管など兵たん業務を任務としている。最近は米軍と自衛隊が一体となって軍事訓練もおこなっている」と指摘。「住宅街のど真ん中に戦争で使うあらゆるものが置かれた基地で爆発が起きた。米軍基地は、住民の安全を守るどころか危険にさらす」と憤ります。
在日米陸軍司令部によると、爆発があった建物はコンクリート構造の1階建てで、窒素や酸素、フロンなどを圧縮したボンベがありました。弾薬や放射性物質は保管していないとしています。
現場検証などは米軍が行うことについて、田中理事長は「日米地位協定で米軍がいやだと言えば日本が主体となって原因究明もできない。危険物の倉庫など日本の政府や自治体が責任を持って検査すべきだし、日本の主権が及ばない米軍基地は早期全面返還しかない」と話しました。(秋山豊)