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2015年7月8日(水)

自衛隊押しつけに宮古島で

住民、高まる反対の声

市長ら“誘致”採決狙う

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 自然豊かな観光の島、宮古島(沖縄県宮古島市)が、陸上自衛隊のミサイル部隊配備、射撃や通信、上陸作戦の訓練場建設で大きく揺れています。配備を急ぐ政府に呼応、市民への説明もせずに基地建設容認を押しつける宮古島市長と市議会与党は8日の本会議で「早期配備」意見書を採決する構えです。市民は「子や孫の将来を決める問題、なぜ市民に説明をしないのか」など反発の声が高まっています。 (山本眞直)


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(写真)配備予定地で「強行されれば、戦争する国づくりと連動、宮古島が標的になりかねない」と訴える日本共産党の上里樹市議=6日、沖縄県宮古島市福山地区

 7日、下地敏彦市長や市議会に対し「配備について何の説明もないまま本会議で早期配備を決めるのは納得できない。早急に市民説明会を開くべきだ」とする市民グループが相次いで要請行動を繰り返しました。

 宮古島への自衛隊配備計画を市民が知ったのは5月11日。島を訪れた左藤章防衛副大臣が、対空・艦ミサイル部隊、警備部隊の司令部機能など実戦部隊の配備を市長に伝えたことです。翌12日、地元紙「琉球新報」がミサイル部隊や「有事」の初動を担任する実戦部隊配備でこれまでの打診(350人から400人)を倍に膨らませた800人態勢であることを報道。防衛省が来年度予算に用地費数十億円の計上を予定、さらに下地市長が訓練場や官舎が予定されている民間ゴルフ場の土地買収を国に申し入れたと伝えました。

 これにあわせるかのように市長は六月定例会で「市民の生命・安全を保全することは市長の責務であり、配備は必要」とコメントを発表、「議会としても結論を出すべき」だと自衛隊誘致を求める「自衛隊配備協議会」(野津武彦会長)の要請書の採決を“誘導”しました。

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(写真)「こどもの未来を守りたい」とスーパー前でシール投票に取り組む子育てママグループの石嶺香織さん(34)=6日、沖縄県宮古島市内

 市議会総務財政委員会は6月29日、与党会派議員の賛成多数で同要請書を採択しました。

 この間、市内の団体、個人による「止めよう『自衛隊配備』宮古郡民の会」、「自衛隊配備についての『住民説明会』を求める市民の会」、子育てママによる「てぃだぬふぁ・島の子の平和な未来をつくる会」などが次々に結成され、市長要請や集会、街頭宣伝が取り組まれています。

 福山地域の福山自治会は5月13日、臨時総会を開き、住民総意として「自衛隊配備反対」を確認しています。

 福山地域はサトウキビ生産で有名です。砂川栄自治会長は7日、本紙の取材に「この平穏な集落で、自衛隊配備に賛成する住民はいない」と力説。11日の「郡民の会」による現地調査会では、案内役として「平穏で自然豊かな福山」を訴えたいとしています。


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