2015年7月5日(日)
雇用特区で解雇指南
田村氏が批判
参院内閣委
|
日本共産党の田村智子議員は2日の参院内閣委員会で、国家戦略特区について質問し、企業の事業展開を支援するために厚労省が開設した「雇用労働相談センター」で「労働者解雇指南」のセミナーが行われていた実態をただしました。
厚労省が同センターの事業のために作成した「雇用指針」の「紛争を未然に防止するために」の項では、「一定期間、期待されるよりも相当低い評価が続けば解雇することがある」と労働契約書に記載することで紛争を防止できると明記しています。
田村氏は、この指針を学ぶセミナーで同センター運営委員の岡田和樹弁護士が「(勤務効果表には)1と2をつけろ」などの発言を繰り返している事実をあげ、「こうすればスムーズに解雇できると指南しているようなものだ」と批判しました。
田村氏は、岡田氏が「解雇の金銭解決制度」導入やホワイトカラー・エグゼンプション推進を主張する人物であると指摘。セミナーや個別相談の内容を把握し、運営委員として適格か検討すべきだと政府に迫りました。
石破茂地方創生担当相は「労働者の権利をいかに守るかという労働法制の趣旨を理解してセミナーに完全に生かすよう指導・監督する」と答える一方で、岡田氏は運営委員として不適格ではないと答弁しました。
田村氏は、「雇用指針」の撤回と、労働者の基本的な権利を周知する既存のパンフこそ同センターで活用すべきだと強く求めました。