2015年6月25日(木)
日本、ベスト8 オランダに2―1
サッカー女子W杯
【バンクーバー=安岡伸通】サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会で、世界ランキング4位の日本代表は23日、決勝トーナメント1回戦で同12位のオランダを2―1で破り、2大会連続のベスト8進出を決めました。日本は27日午後2時(日本時間28日午前5時)からエドモントンで行われる準々決勝で、世界ランク10位のオーストラリアと対戦します。
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先制点でチーム活気
大儀見選手のヘディングシュートがクロスバーに嫌われる。その跳ね返りを右から駆け上がってきたDF有吉選手がゴールに蹴り込んだ。
前半10分の先制点はチームを活気づかせ、その後もオランダゴールを脅かした。有吉選手は「攻撃のテンポがよかったから上がりやすかった」と話した。
リズムを作ったのは前線からの守備。日本の2トップ、FW大儀見選手と大野選手が果敢に守備をした。相手DFだけでなく、GKへのバックパスにも詰め寄る。隙あらばボールを奪おうという素早い寄せに、相手は余裕を失っていた。
ロングパスを蹴らせないことで、さらに日本のコンパクトな守備が生きた。MF宇津木選手と阪口選手らが掛け声と身振りをまじえ、誰が寄せるか指揮を執る。攻撃の起点となるトップ下の選手にも仕事をさせず、スピードあるオランダの前線と後ろの分断にも成功した。
佐々木監督は「勝因は攻撃ではなく守備。バランス、判断、決断力どれも素晴らしかった」と絶賛した。
これらは決勝トーナメントまでの1週間に、「テンポ良く、前へ」とチームの意識を統一したからできたことでもある。ようやく“らしさ”が戻ってきた日本。自信を手に次のたたかいに挑む。
(安岡伸通)