「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年4月29日(水)

中国 南シナ海での造成

「深刻な懸念共有」 ASEAN会議 議長声明

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【クアラルンプール=井上歩】マレーシア政府は28日、首都クアラルンプールとランカウイで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の議長声明を発表しました。声明は、南シナ海での中国の埋め立て・造成工事に関して「数人の首脳が表明した深刻な懸念を共有する」と明記。関係国が南シナ海行動宣言(DOC)を「全面的かつ実効的に履行する必要性」を強調しました。


 議長声明は、「ASEAN・中国関係を含むさまざまなASEANの枠組み、および平和共存の原則に従って、(ASEAN各国)外相が緊急に、建設的にこの(南シナ海)問題に対処するよう指示した」と表明。すべての当事国が「行動を自制し、武力行使や威嚇に訴えないことが必要」だと確認しました。

 中国とASEAN諸国は2002年、南シナ海行動宣言(DOC)に署名。そのなかで「紛争を複雑化、エスカレートさせ、平和と安定に影響する行動を自制する」ことを約束しています。

 議長声明は、DOCを格上げした法的拘束力ある行動規範(COC)締結に向けたASEAN・中国間の協議を強めていくとも表明しました。

 議長国マレーシアのナジブ首相は27日の会議後、「中国にとっても、ASEANと対立していると見られるのは利益にならず、ASEANの不安定化の試みも中国の利益にならない」とのべ、中国との協議に期待を示しました。

 フィリピンのデルロサリオ外相は26日の外相会議で、埋め立ては「現状変更であり、DOC、COCの無効化」だと批判。ASEANとして結束して埋め立ての即時中止を求めるよう要求しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって