2015年4月25日(土)

ＴＰＰ米側要求丸のみ

衆院外務委　穀田議員が仕組み指摘

（写真）質問する穀田恵二議員＝24日、衆院外務委

　日本共産党の穀田恵二議員は２４日の衆院外務委員会で、米議会が環太平洋連携協定（ＴＰＰ）に米側の要求を丸のみさせる仕組みを用意していることを示し、「交渉からは一日も早く撤退するべきだ」と主張しました。

　米国は、議会が持つ交渉権限を大統領にゆだねるＴＰＡ（貿易促進権限）法案を審議しています。穀田氏が同法案の評価をただしたのに対し、岸田文雄外相は「ＴＰＰ交渉の早期妥結に向けた前向きな動きであり、歓迎したい」などと述べました。

　穀田氏は同法案について、関税・非関税障壁の撤廃、農産物の市場開放など米産業界の要求をＴＰＰ協定に反映させるための条項が多数設けられ、米議会の交渉関与の余地が広いことを指摘。「米国のストレートな政治経済要求がますます日本に押しつけられてくる。『歓迎』などとんでもない」とただしました。

　岸田外相は「わが国の国益を守りながら」「努力する」としか答えられませんでした。

　穀田氏は、同法案には、大統領に交渉権限を委ねても、協定の内容が不十分と議会が判断すれば協定の修正や再交渉を求める「ちゃぶ台返し」の仕組みも盛り込まれていると指摘。「『国益を守る』などといっても根拠がない。国民の納得はとても得られない。ＴＰＰ交渉から撤退すべきだ」と強調しました。