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2015年4月9日(木)

規制委 美浜3号機審査急ぐ

断層評価まとまらないまま

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 原子力規制委員会の田中俊一委員長は8日の定例会合で、敷地内の断層が活断層の疑いが指摘されている関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の新規制基準適合性について、実質的な審査に入ることを提案し、委員らも同意しました。

 美浜原発3号機は敷地内の複数の断層が活断層である疑いがあるとして規制委は2013年、外部専門家を含む専門家チームを設置。これまでに4回の評価会合や現地調査を行ってきましたが、結論には至っていません。一方、関電は先月、3号機の新規制基準適合性審査を申請しました。

 規制委は敷地内の断層評価を実施中の原発に関しては、審査開始の前提として「規制委としての一定の見解をとりまとめる」ことを前提としています。

 6日の評価会合では、断層の評価に関して「後期更新世(約12万〜13万年前)以降に活動したとする明確な証拠はない」などの意見が出された一方で、「後期更新世以降の活動の可能性は明確に否定することはできていない」とも指摘されていました。担当の石渡明委員は、今後まとめる評価書案について「歯切れの悪いものにならざるをえない」などと発言していました。

 しかし、田中委員長は、6日の評価会合を受けて「一定の方向性にまとまったように感じた」「(安全上重要な施設の下に)当面活動するような破砕帯(断層)はないという理解でいいか」などと見解を述べ、実質的な審査に入ることを提案しました。

 美浜原発3号機は、運転開始から38年。原子炉等規制法で、40年を超えて運転する場合は、新規制基準への適合を確認した上で、別に特別点検による劣化状況の調査結果などを踏まえ、来年12月までに規制委の認可が必要です。

 審査期間が限られることから、田中委員長の提案は、審査を急いだ形です。


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