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2015年4月8日(水)

大阪激変 志位委員長訴えに反響

安倍・橋下 「改憲・暮らし破壊タッグ」にノー

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 大阪の進路と日本の未来がかかった大阪府議選、大阪市議選、堺市議選(いずれも12日投票)は、日本共産党の躍進で安倍暴走政治にストップ、橋下・維新政治退場という二つの審判を下すかどうかが問われる選挙となっています。激変の可能性をはらんだ様相を担当記者で話し合いました。


写真

(写真)志位和夫委員長、小谷みすず府議候補、尾上やすお市議候補の演説を聞く人たち=5日、大阪市西成区

維新政治7年に審判

  志位和夫委員長が応援に入った5日の街頭演説は、大阪市西成区の天下茶屋駅前も梅田ヨドバシカメラ前もすごい熱気だったね。

  あいにくの雨だったが、聴衆がどんどんふくれあがっていった。共産党の演説会で天下茶屋駅前にあれだけの人垣ができたのは初めてだという。

  志位委員長の、安倍自民党と橋下・維新の党の「改憲タッグ」や「暮らし破壊タッグ」にノーの審判をとの訴えも、7年間の維新政治の総決算の審判をとの訴えも、聞いた人たちに響いたようだ。

  盛んに「そうだ」「そのとおり」「がんばれ」の声がかかっていた。党と後援会の宣伝・対話でも「安倍さんこわい。戦争あかん」「アベノミクスなんて関係ないわ。これ以上暮らし壊さんといて」という声が多い。

  安倍・橋下「改憲タッグ」はメディアも注目している。安倍首相が「大阪都」構想に理解を示したことについて、「首相には、来年の参院選後に想定する憲法改正を見すえ、改憲勢力としての維新に期待をかける思惑がある」(「毎日」7日付)というのがもっぱらの見方だ。

  橋下氏は、大阪市廃止・分割の是非を問う住民投票(5月17日)を憲法改定の国民投票の「予行練習」とまで言ったが、改憲のために大阪市を消滅させられてはたまらない。「大阪市が消えるか、維新が消えるか、どっちがいいですか」とある学者は呼びかけたがもっともだ。

  維新政治7年で投げ捨てられた、「福祉の増進」という地方自治の原点を取り戻そうという志位委員長の訴えを実感をもって聞いた人は多い。

  敬老パスは有料化され、赤バス(コミュニティーバス)は全廃。「リニアより赤バスに乗りたい」というプラスターをよく見かけるけど、庶民の思いがにじんでいる。住吉病院廃止は大きな問題となり住民運動で閉院時期を延期させるところまで追い込んでいる。

  志位委員長の「大阪に自由と民主主義を取り戻そう」という訴えも共感を呼んでいる。橋下氏を府知事候補に担ぎ出した経済人や「大阪を変えてくれるのでは」と期待した財界人の中からも「(橋下氏は)ひとの話を聞きよらん。現場のことを何もわかっとらん」「独裁ってこわいですね」という声が聞かれるからね。

  違憲の「思想調査アンケート」も大阪地裁で断罪された。なんでも自分の思い通りにしようとし、歯向かう者は徹底的に攻撃する。

  「大阪都」構想は、その独裁体制づくり。政令市の大阪市をなくして、権限と財源を「都」(府)に吸い上げて、「1人の指揮官」(府知事)でやりたい放題。じゃまな市議会をつぶすのも「都」構想の「目的のひとつ」といってはばからないのだから、驚きだ。

  それでやろうとしているのが、関西空港までたった5分の短縮のための鉄道建設や、カジノ誘致だからあきれる。

「都」構想 賛否逆転も

  志位委員長の訴えは反響を広げているね。「天下茶屋の演説を聞いた。とても感動したから、梅田にも行った」という40代の男性。聞けば、維新のタウンミーティングに動員で駆り出されていたという。維新の中身のない話とのあまりの違いに驚いたとか。

  こんな話もある。維新の売りは、無駄遣いをなくすこと。「共産党はなぜ無駄遣いストップに反対するのか」という維新運動員に共産党の後援会員が「維新が省く無駄ってなんや」と問いただし、橋下・維新が次々と住民サービスをカットする一方、「旧WTCビル購入」などを指摘。「自分で使う金は無駄ではなく、市民に使う金は無駄だというのか」とズバリ。すると相手は「わかった。考えさせてもらう」。

  そんな結果が世論調査にも表れているね。大阪市を廃止・解体する「大阪都」構想について共同通信社の調査では、反対が多数を占め、前回調査の賛成多数から逆転した。

  その調査で、橋下市長の支持率が下がり、共産党の支持率が上がった。安倍政権と維新の暴走に正面から対決し、対案を示して一歩でも二歩でも政治を前に動かし、共同を広げる共産党への有権者の期待の反映だろう。先の衆院選で共産党は、大阪市内で比例4位だったが、この世論調査では維新、自民に次いで第3党となっている。

  それだけに、「戦争立法」を自民といっしょに推進し、「都」構想の住民投票にも協力する公明党は危機感を持ち「常勝関西危うし」と共産党シフトを強めている。

  別の世論調査では、「都」構想についての賛否は拮抗(きっこう)しており、楽観はできない。いずれにしても、働きかけしだいで、「都」構想の賛否も政党の力関係も激変する可能性をはらんでいる。

  大阪が変われば日本が変わる。日本共産党は府議選で前々回の10議席、大阪市議会で前々回の16議席以上、堺市議選で9議席以上をめざす。志位委員長が呼びかけたように、日本共産党の大躍進で、大阪から逆流を一掃し、新しい政治の流れをつくりだしたいね。

維新政治の7年

 【「住民福祉増進」投げ捨て】 

大阪府政 

 ・暮らし予算1770億円削減(6年間)

 ・小学校の警備員補助ゼロに

 ・千里救命救急センター、大阪赤十字病院の救命救急センターの補助金大幅削減・廃止

 ・八つの障害者・福祉団体補助金を廃止

 ・街かどデイハウス補助金を半減

 ・特養ホーム建設補助金を削減

 ・国保料の市町村への補助金を3分の1削減

大阪市政 

 ・敬老パス有料化

 ・赤バスを全廃

 ・住吉病院廃止方針

 ・国保料の値上げ

 【民主主義を壊す独裁政治

 ・首長が教育に介入する「教育基本条例」を強行

 ・全国いっせい学力テストの学校別結果公表

 ・小中学校に選択制

 ・公立高校の学区制撤廃

 ・七つの府立高校廃校計画

 ・「国旗・国歌」強制条例を強行

 ・大阪市が「思想調査アンケート」実施(大阪地裁が違法と断罪)


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