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2015年3月7日(土)

きょうの潮流

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 いまから半世紀前。自衛隊の制服組が、ひそかに行っていた机上作戦が暴かれ、世を揺るがしました。「三矢(みつや)研究」と呼ばれ、戦前の国家総動員体制を再現させようと画策したものです▼朝鮮戦争を想定し、日本を一気に軍事体制に転換。研究では、核兵器使用や日米統合作戦司令部の設置、さらには国内の治安維持対策としてストライキの制限や秘密保護法の制定まで検討されていました▼文民統制からの逸脱と国民から大きく批判を浴びた研究は、自衛隊への不信感を高めました。軍が独走した戦前の反省から戦後は背広組(文官)が自衛隊を管理する枠組みがつくられてきたからです▼現行憲法にある「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」。シビリアンコントロールは政治が軍事に優先するという民主主義の基本原則です。いま、それを支える柱の一つが変えられようとしています▼政府が決定した防衛省設置法改正案は、同省内の「文官統制」の規定を外し、制服組が前面に出て自衛隊を運用していこうとするもの。安倍政権がすすめる海外で戦争する国づくりに向け、より効率的な体制をつくり上げる狙いです▼軍の権限が強くなることは国の将来を危うくします。同時に文民といえども、最高指揮権が安倍首相にあるのではいかにも危なっかしい。派兵推進の政治家と「軍部」を暴走させないためにも国民の監視が必要です。

 昨日付で紹介した桜井治さんは猟師ではなく、漁師でした。おわびして訂正します。


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