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2015年2月25日(水)

壊されたサンゴ消えた 沖縄・新基地作業の海底で確認

県はあすから潜水調査

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 沖縄県名護市の大浦湾で24日、政府・沖縄防衛局が投下したコンクリートブロックによってつぶされたサンゴの一部がなくなっていることがわかりました。沖縄県の翁長雄志知事は同日、26日に潜水調査を始めることを明らかにしました。


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(写真)コンクリートブロックにつぶされたサンゴ=24日、沖縄県名護市の大浦湾(写真はいずれも山形将史)

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(写真)波風の変化で周囲を動く鉄の鎖による破壊も懸念される

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(写真)コンクリートブロックから海面上の浮標灯にのびる鉄の鎖は金属音を出して動く

 ヘリ基地反対協議会ダイビングチームレインボーが同日の海中調査で発見して記者会見で発表しました。同行した本紙記者も確認し、撮影しました。

 コンクリートブロックは新基地建設にともなう海上作業で設置。浮具やオイルフェンス、浮標灯などを海底で固定しています。調査したブロックは、浮具よりも100メートル以上外側の浮標灯を固定するためのものです。この地点は21日、22日に続いて、今回の調査が3回目。レインボーは県による本格的な調査が迫っているのを受けて連日海中調査を続けています。

 レインボー代表の牧志治さん(64)は「2トンのコンクリートブロックに挟まれたサンゴは自然の力でなくなるものではない。各社の報道を受けて、つぶされたサンゴを見られると都合の悪い人たちによる行為ではないか」と指摘。「沖縄県から調査の協力を求められれば応じる用意がある」と話します。「臨時制限区域」内では「潜水作業中」と書かれた旗を掲げる船も確認されています。

 (山形将史)

 翁長雄志県知事は16日、県が出した許可区域外での新たなブロック投下などの停止を防衛局へ指示。ブロックによって、つぶされたサンゴなどの実態を県として調査・確認した上で、前県政時代に出していた海底面を改変する岩礁破砕行為に必要な許可そのものの取り消しも視野に入れ、サンゴ破壊に歯止めをかける意向を明らかにしています。

 また翁長知事は、サンゴ破壊の現状を調査で正確に把握するためにも、すでに投下済みのブロックなどについては移動を含め、海底面の現状を変更しないよう併せて防衛局に指示していました。

 県は、大浦湾の潜水調査に向けて許可区域外でのブロックの投下位置などを明らかにした資料を23日までに提供するよう防衛局へ求めていましたが、24日に県へ届いた文書に資料はなく、防衛局は「追って提供する」などとのべていました。

 これを受けて翁長知事は24日夕、県庁内で記者団に対し、防衛局の不誠実な対応を批判。26日に潜水調査を始めると明らかにしました。

 (岡素晴)


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