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2015年2月15日(日)

ゆんたくるー SASPL 立ち上がる若者

沖縄基地反対の思い発信 行動する大切さ実感

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 昨年の沖縄県知事選と総選挙で、「基地NO」の民意がはっきりと示されているにもかかわらず、安倍政権が強行する辺野古米軍新基地建設に、全国の若者が「いてもたってもいられない」と立ち上がっています。沖縄と東京でそれぞれ立ち上がった学生たちが、「基地反対」の思いを力強く発信し、連携し始めています。「ゆんたくるー」と「ex‐SASPL(サスプル)」です。  (土田千恵)


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(写真)交流する「ゆんたくるー」と「ex‐SASPL」の学生たち=沖縄県東村高江

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(写真)早朝の辺野古米軍新基地反対のデモで「戦争反対!」と声をあげる学生=9日、名護市辺野古米軍新基地ゲート前

 沖縄に、「基地建設を止めたい」「若者に基地や政治を考えてほしい」と、昨年11月の沖縄県知事選挙から集まり行動を続ける、十数人の学生・青年がいます。「ゆんたくるー」です。

 「ゆんたくるー」という名前は、沖縄の方言で“にぎやかにおしゃべりする”という意味の「ゆんたく」と、英語で“乗組員”を意味する「クルー」を合わせたものです。

 知事選や総選挙の際は「翁長雄志さんを応援したい」「若者の投票率を上げたい」という思いで、沖縄の中でも特に緊迫している辺野古や、東村高江のヘリパッド(米軍オスプレイ着陸帯)建設現場を見学するバスツアーなどを行いました。

 辺野古で米軍新基地建設に向けた工事の動きが激しくなった今は、基地見学バスツアーの企画とともに、毎週水・土曜日には辺野古の抗議テントに集まり、カレーパーティーやそばパーティーを行って、若者が来やすい座り込みを模索しています。

 「やんばるの森にしかいない豊かで貴重な虫や植物が、基地で奪われるのを止めたい」というのは、メンバーの一人の女性(24)=大学院生=です。「あと少し人がいれば、工事材料の搬入トラックを止められたのに、と悔しい場面が何度もありました。若い人にもっと現場に来てほしい。そのためにも、まずは基地のことを知ってもらう機会を増やしたいんです」と話します。

 「基地と隣りあわせで、沖縄ばかり苦しんでいることに、違和感を感じた」と話すのは、京都府宇治市出身で沖縄の大学に通う女性(21)=大学2年生=です。「基地は全国の問題。沖縄の人たちだけでなく、県外からも声をあげないと変わりません」と訴えます。

 「ここに来て、実際に行動することの大切さを実感しました。『基地や戦争はいやだ』と思うだけじゃなく、何かしないといけない。そう思える機会を少しでも増やしたいです」

 「ゆんたくるー」は今後も座り込みを続け、バスツアーを定期的に開いていく予定です。

得意分野生かし連携

 学生たちも、沖縄・辺野古への新基地建設に反対して立ち上がっています。秘密保護法に反対して東京で数千人規模のデモなどを主催し、2014年12月に解散した「特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL=サスプル)」です。

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(写真)ヘリパッドについての説明を撮影し、SNSに掲載するex-SASPLの学生=7日、東村高江

 「自由と民主主義の緊急学生行動(ex‐SASPL)」として、3月末まで、人を入れ替えながら常に3人ほどのメンバーが基地前の抗議テントに滞在する予定です。座り込みへの参加はもちろん、これまで培った映像技術を使い、現地の動画や基地問題のPRポスターを発信しています。

 「選挙で沖縄県民が『基地はいらない』という結果を出したのに、工事を推し進めている様子がニュースやツイッターで流れてきて、いてもたってもいられなくなって来ました」と女性(21)=大学3年生=は語ります。「秘密保護法に反対し始めたころ、『知る権利を持っていても、行使しなければ意味がない』と気づきました。基地問題でも萎縮せず、ここで体験した情報を発信していきます」

 東京都大島出身の女性(21)=大学2年生=は「南の島、沖縄。あこがれの場所だし、実際来てもすごくいいところです。そんな沖縄を苦しめ続ける基地に怒りを感じる」と話します。「座り込みはつらいこともあるけど、抗議するのに一人一人の力が大きいし、『来てくれてうれしい』といってくれる沖縄の学生もいる。少しでも力になりたいです」

 沖縄と東京、それぞれで立ち上がった若者たち。「ex‐SASPL」は「ゆんたくるー」のイベントに参加しつつ、現地の若者との交流を深めています。「ゆんたくるー」は「ex‐SASPL」とともにPRポスターの作り方を模索するなど、それぞれの得意分野で連携し合っています。

 今後もそれぞれが行動しながら、PR動画なども作成していく予定です。


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