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2014年11月26日(水)

米ミズーリ 警官不起訴に怒り

黒人青年射殺 衝突、負傷者も

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 【ワシントン=島田峰隆】米中西部ミズーリ州ファーガソンで今年8月に白人警官が黒人青年を射殺した事件で、地元の大陪審は24日、同警官を起訴しないことを決めました。起訴を求めてきた住民らは激怒し、市内で抗議行動を始めましたが、一部で放火や略奪が発生。警官隊が鎮圧行動に出ており、多くの負傷者が出ているもようです。

 事件を担当するセントルイス郡のマカロック検察官は記者会見で、「大陪審はすべての目撃証言と証拠を精査した」としたうえで「警官を起訴するべきだとの結論にはならなかった」と述べました。

 ロイター通信によると、大陪審は地元住民から選ばれた白人9人、黒人3人で構成されています。議論の詳細は秘密とされ、マカロック氏は決定が全員一致だったかどうかは明らかにしていません。

 ファーガソン市内では、決定が伝わると住民らが警察署周辺に集まり抗議行動を始めました。一部が警察車両を襲撃したり、石を投げたりしました。警官隊は催涙ガスなどで応戦し、25日未明にかけて少なくとも29人が逮捕されました。

 オバマ大統領は24日夜、緊急に会見し、「決定に失望し怒る人々もおり、それは理解できる反応だ」と指摘。一方で「米国は法治国家だ」として、大陪審の決定を尊重することと、住民と警官隊の双方に冷静な対応を呼び掛けました。

 射殺された青年の遺族は「深く失望した」とする声明を発表しました。声明は「多くの人がわれわれと同じ痛みを抱くのは理解できるが、その失望感を積極的な変化を切り開く形で示すことを願っている」と訴えました。

 白人警官は8月、ファーガソン市内で丸腰だった当時18歳のマイケル・ブラウンさんを射殺しました。背景に黒人に対する人種差別があるとして、同月には住民らが激しい抗議デモを起こしました。


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