「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年11月14日(金)

武力不行使原則広げる

ASEAN首脳会議 共同体創設後を展望

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ネピドー=松本眞志】ミャンマーの首都ネピドーで12日に開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は、来年のASEAN共同体創設後のビジョンとして、東南アジア友好協力条約(TAC)に明記された武力不行使の原則をアジア・太平洋地域の国々と共有していくために努力することを確認しました。

 会議は「2015年以降のASEAN共同体のビジョンに関するネピドー宣言」を採択。ASEAN10カ国と米国、中国、日本など計18カ国が、11年の東アジア首脳会議(EAS)で採択した「バリ原則宣言」を「法的な拘束力を持つ文書」にする方法を模索していくとしています。

 「バリ原則宣言」は、武力行使や武力による威嚇の放棄を明記したもの。ASEANは8月の外相会議で、同宣言を基にした「インド・太平洋友好協力条約」の締結を提唱しています。

 会議では、マレーシアのナジブ首相が、エボラ出血熱や過激組織「イスラム国」の脅威など新たな問題が浮上する中で、ASEANが持続して能力向上を強化すべきだと強調。経済共同体をめぐっては、インドネシアのジョコ新大統領が「インドネシアは近隣国の単なる市場や不公平な貿易の犠牲にはならない」と発言し、域内で平等な経済関係を構築する考えを示しました。

 南シナ海の紛争問題も引き続き議論となりました。シンガポールのリー・シェン・ロン首相は、ASEANと中国がこの間、南シナ海行動規範(COC)策定、ホットライン開設などの「先行実施」に合意したことを評価。ベトナムのグエン・タン・ズン首相は、ASEANの積極的役割を強調するとともに南シナ海行動宣言(DOC)の尊重と履行を求めました。

 5月のクーデター後、初めてASEANの公式会議に参加したタイのプラユット首相は、COCの早期策定を要求。フィリピンのアキノ大統領は会議前、紛争海域における中国の「侵略行為」を問題にするといわれていましたが、会議で特別、言及はありませんでした。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって