2014年11月7日(金)
16時間超す夜勤 2交代病棟 5割超
勤務間隔も短く過酷な実態
看護職員調査 医労連
日本医療労働組合連合会(日本医労連)は6日、看護職員の「2014年度夜勤実態調査」結果を発表しました。「2交代」病棟では5割超の職場で16時間以上の長時間夜勤となり、勤務間隔も短いという過酷な実態が明らかとなりました。
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調査結果によれば、8時間以上の長時間勤務となる「2交代」病棟の割合は、過去最高の30%でした。また、「2交代」のうち「16時間以上」の長時間夜勤を実施する病棟は5割超でした。
もっとも短い勤務間隔(勤務から次の勤務の間隔)では、「8時間未満」が54%と最多でした。
法・指針に抵触
さらに、看護師確保法・基本指針に抵触する夜勤日数「月9日以上(2交代に換算すると月4・5回以上)」の勤務実態が広くありました。「3交代」では、23・9%の看護職員が月9日以上の夜勤があると回答。「2交代」では31%が月4・5回以上と答え、ICU(集中治療室)では過半数が「4・5回以上」と深刻な実態が浮き彫りとなりました。
国際労働機関(ILО)夜業条約・勧告では「夜業の労働時間は、昼間の労働より短くする」「勤務間隔11時間以上」、ILО看護職員条約・勧告では、労働時間は「1日8時間以内」「時間外含めて12時間以内」「勤務間隔12時間以上」などを定めています。
300万人体制提言
日本医労連は9月、300万人の看護体制を求める提言を発表しています。東京都内で会見した三浦宜子書記長は「日本の現行法では、夜勤交代制労働の有害性やリスクに対応した規制がありません。患者や利用者の安全性を考えても規制が必要であり、大幅な増員を求めて運動を広げたい」とのべました。
調査時期は14年6月の勤務実績で、452施設で働く看護職員11万2508人らから得た回答を集計したものです。