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2014年11月5日(水)

イスラエル元将校ら政治解決要求

中東紛争 106人が公開書簡

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 【カイロ=小泉大介】イスラエルの各メディアは3日までに、同国軍の元将校ら106人がパレスチナ・イスラエル紛争の政治的解決を求める公開書簡に署名し、ネタニヤフ首相に送付したと報じました。これほど多数の軍関係者がこの種の意見を公にするのは異例で、8月末まで50日間続いたイスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ大規模攻撃を受け、イスラエル内の世論に変化が出始めていることを示しています。


 書簡に署名したのは、現在は退役した軍の元少将や准将が中心で、その他に対外特務機関モサドや、パレスチナ弾圧などを担当する国家警察の元幹部も含まれています。

 元将校らは書簡で、「われわれは子どもたちの世代が平和のもとで暮らせることを願いながら過去の戦争をたたかってきた。しかし現実は、いまも子どもたちを戦場に送り、ガザで彼らが戦闘服でたたかっている姿を見続けているのだ」と表明しました。

 そのうえで、「われわれはネタニヤフ首相に対し、(紛争解決に向けた)政治的・地域的アプローチを採用すること、『サウジ・イニシアチブ』に基づき、穏健なアラブ諸国、そしてパレスチナ人との交渉を開始することを要求する」と強調しました。

 「サウジ・イニシアチブ」とは、サウジアラビアが提唱し、2002年のアラブ首脳会議で全会一致で採択された中東和平案。その中心は、イスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した地域から完全撤退することなどを条件に、アラブ諸国がイスラエルとの関係を全面的に正常化するというものです。

 先のイスラエル軍のガザ攻撃は、2200人近いパレスチナ人(大半は民間人)が殺害されるなどパレスチナ側に未曽有の被害をもたらしました。一方で、イスラエル側にも深い傷痕を残しています。

 イスラエル紙ハーレツ3日付(電子版)は、ガザでの地上作戦に参加したイスラエル軍の兵士3人が自殺を企てるとともに、数十人が現在も心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんでいると伝えました。精神科で何らかの治療を受けた兵士は数百人に上るとされます。


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