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2014年11月4日(火)

親ロ派が「選挙」強行

ウクライナ 分離独立加速の恐れ

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 【パリ=島崎桂】ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州を支配する親ロシア派勢力は2日、独自の「首長・議会選挙」を強行しました。ウクライナ政府や欧米各国はかねてから、選挙強行は9月5日の停戦合意に反すると主張。一方、ロシア外務省は「東部住民の民意を尊重する」と選挙結果を承認する声明を発表しました。ウクライナをめぐる関係各国の対立が強まり、親ロ派の分離独立の動きが加速する恐れがあります。

 選挙が強行されたのは、親ロ派が自称するドネツク、ルガンスクの両「人民共和国」。ドネツクの首長選では現在首相を自称するザハルチェンコ氏が、ルガンスク州では同じく自称首長のプロトニツキー氏がそれぞれ70%以上を得票し当選する見込みです。4日にも就任式を行う予定。

 ウクライナのポロシェンコ大統領は選挙強行を受け「戦車と自動小銃を突きつける中での茶番劇だ」と批判。1日に就任した欧州連合(EU)のモゲリニ外交安全保障上級代表は「ウクライナの平和にとっての新たな障害だ」と非難しました。

 親ロ派は投票率を60%以上と発表する見通しですが、両州では政府軍と親ロ派による戦闘開始後、多くの住民が避難しており、正確な有権者名簿はありません。有権者資格も曖昧で、ロシアから流入した武装勢力にも投票権を与えています。

 ドネツク州のある住民はロイター通信に対して、「投票に行く理由が分からない。選挙はドネツク住民のためではなく、親ロ派自身のためのものだ」と語りました。


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