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2014年11月1日(土)

フィリピンでの女性殺害容疑者

沖縄の米兵だった

基地ある限り犯罪続く

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 フィリピンでトランスジェンダー(性別移行者)の女性を殺害し、高まる世論で米海軍の強襲揚陸艦ペリリューから比国軍基地内に身柄を移された米兵、ジョゼフ・スコット・ペンバートン1等兵の所属部隊が沖縄に配備・展開中で在沖海兵隊の指揮下にあることが31日、本紙の調べでわかりました。


写真

(写真)キャンプ・シュワブからフィリピンでの軍事演習に“出撃”する米海兵隊の水陸両用強襲部隊=9月25日、名護市辺野古

本紙に在沖海兵隊が回答

 在沖海兵隊報道部は本紙の取材に、殺害容疑者の所属する第9海兵連隊第2大隊が、米本国からの「UDP(部隊展開プログラム)で沖縄にいる」と回答、「沖縄に配備・展開中の間は第3海兵師団第4連隊の一部」と認めました。沖縄の海兵隊は本国から半年交代で派遣されている大隊で構成。第9海兵連隊第2大隊の存在はこれまで公になっていませんでした。

 女性殺害事件(本紙10月23日付国際面既報)は、フィリピンでの米比合同軍事演習(PHIBLEX)が終了した翌日の10月11日に発生。ペリリューら演習参加の5隻の米艦船が寄港中のスービック港に隣接するオロンガ市のホテルで、白人男性と同じ部屋に入ったジェニファー・ロードさん(26)の死体が発見されました。

 従業員の証言などから米海兵隊所属のジョゼフ・スコット・ペンバートン1等兵が容疑者として浮上。フィリピン検察は17日に殺人罪で同1等兵を起訴しました。

 殺人容疑の1等兵が乗船したペリリューは9月13日にうるま市のホワイトビーチを出港、ドック型揚陸艦ジャーマンタウンらとともにフィリピンに“出撃”しました。

 揚陸艦は、敵地に上陸する武装兵、軍事車両やオスプレイなどの航空機を乗せ、岸壁などの港湾施設に頼らず自力で揚陸能力をもった軍艦。

 米比軍事演習に参加するため辺野古沖のジャーマンタウンに向けて「前進」する水陸両用強襲車の“出撃”を目撃したヘリ基地反対協議会の仲本興真事務局次長(66)は、「沖縄の海兵隊員がいつ何時、県民に襲い掛かっても不思議ではないのが戦後の実態だ」とした上で、こう指摘します。

 「沖縄もフィリピンも米軍の脅威は同じだ。安倍政権や仲井真知事は『県民に寄りそう』『負担軽減』を口にするが、やっていることは戦争のための準備であり、米軍の蛮行の容認だ。沖縄から米軍基地の撤去こそが県民の願いだ」

新基地ノーを

 高里鈴代「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表の話 2005年にフィリピンでレイプ事件をひきおこしたのも沖縄から演習できていた海兵隊員だった。その意味で今回の事件も決して偶然ではない。復帰後も米兵犯罪が後を絶たない沖縄にとっても脅威だ。知事選ではどうしても新基地ノーの選択が迫られている。


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