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2014年10月22日(水)

小渕氏「観劇会」 企業献金と税金、原資か

有権者に利益供与の疑い

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 「観劇会」など、みずからの政治団体の不透明な政治資金の収支報告をめぐって経済産業相を辞任した小渕優子氏(衆院群馬5区)は20日の会見で、「監督責任が十分でなかった」とのべましたが、少なくても5000万円を超える不記載、過少記載に、そんな弁明は通用しません。しかも、観劇会で使った費用の大半が企業献金と政党助成金を原資としている疑いも浮上しました。 (藤沢忠明)


 小渕氏の疑惑の核心は、観劇会を主催した「小渕優子後援会」の収入は約742万円(2010年、11年分)とする一方、小渕優子後援会と、共催した「自民党群馬県ふるさと振興支部」から実際にかかった経費として支出されているのが計約3383万円(同)で、差額が約2640万円にのぼるということです。

 12年分にいたっては、収入も支出も記載がなく、小渕氏自身、参加費1万2000円で2000人が参加したとして、「計2400万円の観劇代の参加費用が収入に計上されていないといけない」とのべました。

 問題は、この5000万円を超す差額を小渕優子後援会、ふるさと振興支部が負担していたのではないか、ということです。

 費用を負担し、地元有権者を参加させていたとすれば、選挙区の有権者に対する利益供与、供応接待を禁止した公職選挙法に違反することになります。

 小渕氏も国会で追及され、観劇費用を「私の方で補てんしたということになれば、それは法律に引っかかるものだという認識は持っております」(16日、参院経済産業委員会)とのべました。

 改めて小渕氏の政治資金の流れを政治資金収支報告書(10〜12年)でみてみると―。(図参照)

 観劇会を主催した小渕優子後援会の収入は、事実上の企業・団体献金であるパーティー券収入が大半を占め、あとは「自民党群馬県第5選挙区支部」、「未来産業研究会」、ふるさと振興支部からの寄付です。ふるさと振興支部の収入は、企業・団体献金がほとんどです。

 小渕優子後援会に500万円寄付している第5選挙区支部は、企業・団体献金と国民の税金である政党助成金、同じく1500万円寄付している未来産業研究会はパーティー券が、それぞれ収入の大半です。

 小渕氏は、企業・団体献金と税金で有権者を観劇に連れて行ったことになります。企業献金で利益供与・供応接待ということになれば、議員の資格がいっそう問われます。

図

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