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2014年9月14日(日)

国連総会16日から開幕

飢餓・気候変動・安保理改革など議論

NGOも多彩に行動

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 【ワシントン=島田峰隆】第69回国連総会が16日にニューヨークの国連本部で始まります。今総会のテーマは「変革過程にある2015年以降の開発目標の達成と実践」です。24日からの各国首脳による一般討論では、飢餓の半減などを目指すミレニアム開発目標(MDGs)や気候変動をはじめ世界が直面する広範な課題を議論します。

 長期的な課題に加えて、イスラム教スンニ派過激派組織の掃討を目指す米軍によるイラク空爆とシリアへの作戦拡大、イスラエルによるガザ侵攻、ウクライナ情勢、シリア内戦などについても各国首脳が意見を交わします。

 今総会の議長(任期1年)には6月、アフリカ東部ウガンダのクテサ外相が選ばれました。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、2015年には国連が発足70年を迎え、年末にはMDGsが達成期限を迎えることから「今度の総会は人類と地球の幸福と運命にとって重要な期間になる」と述べました。

 クテサ氏は選出にあたっての演説で、MDGsに続く「ポスト・ミレニアム開発目標」の策定、国連の機構改革、気候変動での国際合意などを重要課題に掲げました。

 MDGsでは極貧人口の割合の削減など期限前に達成した目標がある一方で、飢餓の半減などは依然として未達成です。クテサ氏は「あらゆる課題で人間を中心に据えたい」と述べ、「総合的、行動重視で、万人に適用される目標」の策定を呼び掛けました。

 同氏は「変化する世界は新しい現実に対応することを必要としている」とし、国連総会の活性化と安保理改革を強調。紛争の平和的解決に向けた努力として、特に「国連とさまざまな地域機構の協力強化」を求めました。

 国連気候変動枠組み条約の締約国は、地球温暖化を止めるために全締約国が加わる新しい枠組みを2020年から設け、具体的内容を15年までに合意すると決めています。

 23日には潘事務総長主催の「気候変動サミット」が開かれます。21日には環境や平和の非政府組織(NGO)がニューヨークで大規模デモ行進を行い、各国に圧力をかけます。

 26日は「核兵器全面廃絶国際デー」です。これは昨年の国連総会で非同盟諸国が提案して採択された決議で決まりました。「核兵器による人類への脅威と全面廃絶の必要性について国民の認識を高め、教育を強める」ことが目的。核廃絶を求めるNGOは21日から26日にかけて多彩な催しを計画しています。


 ミレニアム開発目標(MDGs) 2000年の国連ミレニアム・サミットで採択した「国連ミレニアム宣言」に基づきまとめられた15年を期限とする国際的な開発目標。達成すべき8項目の数値目標を定め、極貧、飢餓を1990年比で半減させることや5歳未満児の死亡を3分の2削減すること、初等教育の普及などを定めています。うち、極貧の半減や飲料水の確保などの目標は達成。その後のポスト・ミレニアム目標の策定が重要課題となっています。


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