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2014年7月27日(日)

イスラエル、新停戦案拒否

ガザ 死者900人に

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 【カイロ=小泉大介】パレスチナ自治区ガザを侵攻しているイスラエル軍と、これと激しく交戦しているイスラム武装抵抗組織ハマスは26日午前8時(日本時間同午後2時)から12時間の人道的一時停戦に入りました。しかし、イスラエル政府は前日、米政府が示した新たな停戦案を拒否しており、さらなる事態の悪化が懸念されます。


12時間停戦

 今回の人道的一時停戦は、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が要請。ガザへの援助物資の搬入や負傷者の移送などを行うためです。

 19日間にわたるイスラエル軍の猛攻撃で、パレスチナ人の死者は900人に達し、国連児童基金によれば、少なくとも192人が子どもです。ガザでは17日にも、同様の目的で5時間の停戦が実施されましたが、散発的な戦闘はとまらず、停戦時間終了直後に再び本格化しました。

 一方、イスラエル政府は25日夜に治安閣議を開催し、前日に米国のケリー国務長官が示した新たな停戦案を拒否することを決定しました。

 報道によれば、同停戦案は、1週間の暫定的停戦期間を設け、その間にイスラエルとハマスがガザ封鎖解除問題など、恒久的停戦に必要な措置を協議するというもの。イスラエル政府は先にエジプトが示した無条件停戦案に同意しましたが、新提案は「ハマス寄り」だと判断して拒否したもよう。ハマス側は26日午前の段階で態度を明らかにしていません。

 イスラエルのヤアロン国防相は25日夜、「軍は近く地上作戦を拡大するよう部隊に命じるだろう」と表明。実際、イスラエル軍は人道的一時停戦に入る直前の25日夜から26日午前にかけて攻撃を激化させ、ガザ南部ハンユニスでは爆撃により一家20人が死亡する事態が発生しました。

 イスラエル軍とパレスチナ人との衝突は占領地ヨルダン川西岸でも拡大しており、26日までの3日間で9人のパレスチナ人がイスラエル軍の発砲などで死亡しました。現地では新たな「インティファーダ」(パレスチナ民衆蜂起)勃発の可能性を指摘する声が上がっています。


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