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2014年7月8日(火)

入院給食260円→460円負担

厚労省案 強引に“患者追い出し”

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 厚労省は、入院患者が支払う1食(給食給付)あたりの自己負担額を、現行の原則260円から、倍近い460円超に200円以上も一気に引き上げる案を、7日の社会保障審議会の部会に示しました。

 入院時の食費などに対しては2012年度に医療保険から約4800億円が給付されています。医療保険の国庫負担を減らすために、病床(入院ベッド)の削減と併せて、大幅負担増による“患者追い出し”を強引に押し進めるのがねらいです。

 一般病床の食費は1食640円となっています。患者はこのうち食材費として260円を負担し、残りは公的医療保険から給付されています。住民税が非課税の場合、自己負担は210円に軽減され、入院が90日を超えると160円に下がります。慢性期の患者らが対象の療養病床に入院する高齢者の場合は、調理費も加わって自己負担額は460円となっています。

 審議会で厚労省は、一般病床でも同様に「調理費分など」を負担してもらう考えを提示。保険財政の改善とともに、在宅療養患者との「公平性」も値上げの理由に上げました。

 入院給食は医療の一環であり、負担増によって“患者追い出し”を強引に進めれば、状態が再悪化して結局、保険財政を悪化させるだけです。「公平性」をいうのなら、在宅患者にも管理栄養士による指導を充実すべきであって、入院患者の自己負担を増やす理由にはなりません。

 審議会部会の委員からは「そもそも入院中の食事は治療の一環であり、基本的にはこれ以上、自己負担を増やすべきではない」「低所得者や治療食が必要な患者に配慮が必要だ」と患者負担増に反対する声が複数あがりました。


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