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2014年6月11日(水)

「混合診療」解禁を表明

安倍首相 国民皆保険を空洞化

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 安倍晋三首相は10日、公的保険が利かない医療と利く医療を併用する「混合診療」について、患者側からの申請に基づいて認めていく仕組みを導入すると表明しました。お金のある人だけが医療を受けられる「混合診療」を事実上、解禁するものです。医療・製薬業界の要求に応えたもので、今月中にまとめる「成長戦略」に盛り込み、来年の通常国会に関連法案を提出する構えです。東京都内の大学病院を視察した後、記者団に語りました。

 新たに導入するのは「患者申し出療養制度」。「混合診療」を認めるかどうかの審査については、前例のある場合は2週間で、前例がない場合は6週間でそれぞれ判断するとして大幅短縮を打ち出しました。

 受診できる医療機関も、一部の大学病院などに限られているのを拡大。「リスクの低い治療」については身近な医療機関でも実施できるようにします。

 混合診療は現在、だれもがいつでもどこでも医療を受けられる「国民皆保険」の立場から認められていません。保険適用の研究などのために安全性や経済性などが認められるものに限って、「保険外併用療養制度」として例外的に併用を認めています。

 新制度では、全額自己負担となる治療が飛躍的に拡大し、医療格差が広がる一方、安全性などが問われる国内未承認薬などが広範囲に使われることになります。医療・患者団体は、保険の利かない医療が際限なく拡大し、国民皆保険制度を空洞化させるとしてこぞって反対しています。


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