「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年6月7日(土)

「指紋」協定の承認案可決

人権侵害の懸念

井上議員反対

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

写真

(写真)質問する井上哲士議員=3日、参院外交防衛委

 犯罪被疑者の指紋情報を米国と共有する「日米重大犯罪防止対処協定」(PCSC協定)の承認案が3日の参院外交防衛委員会で可決(4日の本会議で可決)されました。日本共産党の井上哲士議員は「他国との共有は人権侵害の懸念がある」と指摘して反対しました。

 協定は、日米の捜査当局が持つ被疑者の指紋情報をデータベースで相互に自動照会できるようにするもので、今年2月に両政府が締結。協定の実施法案は5月28日の参院本会議で可決、成立しています。

 井上氏は質疑で、米国とPCSC協定を結んだドイツが2012年に欧州人権裁判所に提訴されたと指摘。日本は無罪が確定した人が指紋情報の抹消を求める手続きすらないなど、欧州に比べ人権擁護が遅れているとし、指紋取り扱いの抜本的改善を求めました。

 警察庁の荻野徹長官官房審議官は「現在の指紋制度は定着している」と答弁。井上氏は、古屋圭司国家公安委員長が「明治以来の歴史」(5月27日)と述べたことにも触れ、「驚くべき時代錯誤の答弁だ。このまま他国と指紋を自動照会して人権が守られるのか」と批判しました。

 反対討論で井上氏は「これまで米国からの指紋照会は極めて少なく、新しい措置は必要ない」と指摘し、協定の問題点として▽無罪確定者や、嫌疑なしで不起訴になった人の指紋を含む▽米国が得た人定、犯歴等の情報は、日本の同意で目的外利用でき、乱用の懸念がある―と指摘しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって