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2014年6月3日(火)

エルサルバドル新大統領就任

国民の団結訴え

雇用・治安 優先課題に

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 【サンサルバドル=菅原啓】中米エルサルバドルのサンチェスセレン新大統領(69)の就任宣誓式が1日、首都サンサルバドル市内で行われました。同氏は、前副大統領で、与党ファラブンド・マルティ民族解放戦線党(FMLN)の元党首です。


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(写真)就任演説を行うエルサルバドルのサンチェスセレン新大統領(左下とスクリーン)=1日、サンサルバドル(菅原啓撮影)

 新大統領は就任式で、雇用拡大や治安対策などを優先課題として提起し、課題実現のために国民各層の協力と団結を呼びかけました。式典には、国会議員や各界代表ら約6千人の招待客が出席しました。

 エルサルバドルは1980年から92年まで米国の支援を受けた政府軍と、社会的公正の実現を掲げた反政府武装勢力の間で激しい内戦が繰り広げられました。和平協定によって武装放棄し、政党化したFMLNの政権は2009年発足のフネス政権に続いて2期目となります。

 就任演説に立ったサンチェスセレン氏は、「公正と民主主義を求める長年のたたかいのすえに」私は大統領となったと振り返り、国が必要とする「構造的な変革」を実行する、「誠実さ、厳格さ、効率と透明性をもって職務を遂行する」と決意を表明しました。

 職のない若者ら約7万人が関与しているとみられる犯罪集団の横行と治安悪化に関しては、失業対策や取り締まり機関の強化とともに、市民参加による暴力一掃のしくみを作る考えを明らかにしました。

 教育分野では、フネス前政権が始めた学用品の無料支給を小学生から高校生まで拡大する方針を示しました。

 新大統領は「団結して、みんなが成長しよう」との言葉を繰り返し、あらゆる課題で野党勢力も含めた国民の協力の必要性を訴えました。

日本共産党国際委菅原委員が出席

 就任式にはエクアドルのコレア大統領、コスタリカのソリス大統領など100を超える国の政府代表やFMLNと関係を持つ政党代表が出席。日本共産党からは菅原啓国際委員会委員が出席しました。


 エルサルバドル 人口約630万人、面積約2万1040平方キロ(九州の半分ほど)。共和制で行政権は大統領に集中しています。19世紀前半にスペインから独立。言語はスペイン語。通貨は自国通貨コロンと米ドルを併用。1人当たり国民総所得3580ドル(約37万円)。主要産品はコーヒーなど。

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