「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年5月11日(日)

中米コスタリカ ソリス新大統領就任式

汚職根絶へ透明性を重視

貧困生む経済の転換も

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

地図:コスタリカ

 中米コスタリカ(人口約480万人)で8日、歴代政権による汚職や新自由主義政策を批判して当選したルイス・ソリス新大統領の就任式が行われました。大統領は就任演説で、汚職問題の根絶に向け、市民の参加を重視した「透明性ある政府」を掲げ、貧困や失業の問題解決を重視する立場を表明しました。

 現地紙の報道によると、ソリス氏は、汚職事件などにより政治家や政府に対する国民の信頼が失われていると指摘。信頼回復のために、政府会計を公開するなど、新政権を「ガラス張りの家」のように透明に機能させ、市民が監視できるようにする方針を明らかにしました。

 経済政策では、これまでの政権が導入してきたモデルが、経済成長をもたらすと同時に、「富を一部の人々に集中し、不平等と貧困の条件を生み出した」と批判。汚職一掃や経済モデルの転換に向けて国民に協力を呼び掛けました。

 ソリス氏は、「国は失業とのたたかいに勝利することを義務づけられている。その目標がなければ、排除や貧困を永続的に終わらせることはできない」と強調。公教育への投資を4年間で国内総生産(GDP)比7・2%から8%に引き上げる決意を表明。前政権下では分割・民営化が狙われていた社会保険庁については、制度を維持し充実させると明言しました。

 コスタリカは今年1月から中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)の議長国となりました。伝統的に米国寄りだった同国の外交政策の行方が注目されています。

 ソリス氏はこの日、外交政策には触れませんでしたが、就任前の6日の会見では、「中米とカリブ海を優先した積極的な外交、提案型の外交」を目指すと述べています。(菅原啓)


 中南米カリブ海諸国共同体 中南米カリブ海地域の全ての独立国33カ国で構成する地域機構。2010年2月、この地域を長年「勢力圏」とみなしてきた米国やカナダを含まない初の地域機構として設立を確認。紛争の平和的解決、平等な国際秩序の構築などを目標としています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって