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2014年5月2日(金)

軍、最高の警戒態勢 ロシア派制圧拡大

東部州で反乱とまらず

緊迫ウクライナ

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 ウクライナ東部で軍事的な緊迫が増す中、「欧州で再び大規模な戦争が起こりかねない」(独誌『シュピーゲル』)と危惧する論評や声があがりつつあります。この中、ウクライナ軍は4月30日、ロシア軍の介入の危機だとして、最高の警戒態勢に入りました。


 【パリ=浅田信幸】キエフからの報道によると、ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は4月30日、同国東部で親ロシア派の反乱が拡大し、ロシア軍の介入の危険が迫っているとして、全軍に対し最高の警戒態勢に入るよう命じました。

 インタファクス・ウクライナ通信によると、大統領代行は「ウクライナに対しロシアが大陸戦争を開始する現実的な危険がある」と指摘し、「全軍が全面警戒態勢に入った」と表明。また「情勢不安定化のたくらみがある」とし、ドネツク州とルガンスク州の「テロの拡大を阻止することが第一の目的だ」と述べました。

 ウクライナ暫定政権は24日から、政府庁舎を占拠し続ける親ロシア派武装集団の強制排除を開始したものの、見るべき成果は出ていません。むしろルガンスク州の州都ルガンスク市で主要な政府庁舎が29日、武装集団によってほぼ完全に制圧されたのに続き、30日にはドネツク州ホルリフカ、ルガンスク州チェフスクの市庁舎が新たに占拠されました。

 東部地方では、ウクライナ暫定政権の統治が及ばない都市が確実に広がりつつあります。

 同国では今月25日に大統領選挙が予定されています。暫定政権や欧米は、選挙を経た正統政府の発足で情勢安定化に期待をかけていますが、ドネツク州の親ロシア派は同州での大統領選実施を拒否すると表明。拒否の動きが広がるようだと、選挙の正当性そのものも揺らぎかねません。


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