「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年4月29日(火)

キューバ向けツイッター

米の政権転覆作戦だった

国際法違反と非難

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 米国が2009年から11年にかけて“キューバ向けツイッター”を立ち上げ、同国のカストロ政権転覆を狙う秘密作戦を画策していたことが、4月初めに米国の報道機関によって暴露されました。キューバ側は国際法違反と非難しています。その拠点が置かれたコスタリカ政府も、事前の了解なく自国領土を他国への干渉の拠点とされたことに反発。両国間の外交問題に発展する事態となっています。(菅原啓)


 報道によると、“キューバ向けツイッター”の名称は「スンスネオ」。キューバのハチドリのさえずりの意味だといいます。キューバ当局による厳しいインターネット規制を避けて、携帯電話網を活用。若者を中心に一時は約4万人が登録したとされていますが、12年に活動を中止しました。

 内容は当初、個人的メッセージや気象情報、スポーツや音楽の話題が中心でした。米国側は一定の人数が集まった段階で、政府批判のメッセージを流し、抗議デモなど政府転覆の行動を呼びかける計画だったと報じられています。

 米国の政府機関、米国際開発局(USAID)の予算で実行されたもので、同局と契約した民間会社がコスタリカ国内の拠点から「スンスネオ」を管理していました。

外務省が声明

 キューバ外務省のビダル米国局長は問題が暴露された翌日4日の声明で、米国が「不安定な情勢をつくり出すことをめざす対キューバ反体制計画を放棄していないことを示すものだ」と批判。米政府に国際法と国連憲章の尊重や秘密作戦の中止を改めて要求しました。ボリビアやベネズエラも米国の行動を厳しく批判する声をあげています。

 米政府高官は、キューバ社会に情報・通信の場を提供するのが目的で、「秘密行動ではない」と説明しています。しかし、今回の問題は、米国と比較的良好な関係をもつ周辺国にも波紋を呼んでいます。

米は作戦強行

 コスタリカの有力紙ナシオンの報道によると、09年4月と5月に米国大使館はキューバ向けのインターネット事業に従事するUSAID関連職員への外交官特権の付与を申請しましたが、コスタリカ政府はこれに同意しませんでした。にもかかわらず米側が作戦を強行したことになります。同紙22日付は、独自に入手した資料をもとに、「スンスネオ」登録者の個人情報の分析を行っていた事務所が首都サンホセ市内にあったことを具体的に報じました。

 インターネット紙コスタリカオン23日付によると、コスタリカ外務省は秘密作戦について米国大使館に説明を求めているが、回答がない、としています。

 カスティジョ外相は同紙に「各国大使館がコスタリカから他国に影響を与える行動を行うのは正しいことではない。われわれはいかなる場合もこれを認めることはできない」とコメントしています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって