「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年3月3日(月)

2014年度予算案

宮本議員の反対討論

衆院本会議

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 日本共産党の宮本岳志議員が2月28日の衆院本会議で行った2014年度予算案の反対討論は以下の通りです。


写真

(写真)反対討論に立つ宮本岳志議員(右)。奥は安倍晋三首相=2月28日、衆院本会議

 本予算案の最大の問題は、国民に消費税大増税を押しつけていることです。

 そもそも消費税は、低所得者ほど負担が重く、経済的弱者を踏みつけにする不公平税制です。

 円安によって大企業の利益は急増していますが、労働者の実質賃金は低下し、家計消費が低迷し、物価上昇により、国民の暮らしはますます苦しくなっています。消費税で8兆円、社会保障の改悪などを含め10兆円もの負担増を国民に押し付ければ、暮らしは落ち込み、雇用の7割を支える中小零細業者の経営は破壊されます。

 消費税大増税によって、国民のくらしも経済も財政も破綻するのであります。

 政府は、消費税大増税の口実として、「全額社会保障に使う」といってきましたが、それが全くのごまかしであることは明らかです。

 消費税増税を直ちに中止し、経済政策を抜本的に転換すべきです。

 大企業を優遇する予算の削減を求めます。復興特別法人税の廃止、研究開発減税や投資減税、交際費非課税などの大企業優遇税制を中止し、大企業と資産家等に応分の負担を求めるべきです。大幅増の新規大型開発事業の予算を削減し、社会資本の老朽化対策に力を入れるべきです。

 第二に、社会保障制度と労働法制の改悪を押しつけていることです。

 日本経済を立て直すカギは、賃金等の国民所得を増やすことです。そのため、270兆円にのぼる大企業の内部留保を活用して、ベースアップを含む賃上げの実現が必要です。また、最低賃金を抜本的に引き上げるための中小企業に対する財政支援に踏み出すべきです。

 派遣労働の利用は「臨時的・一時的」としてきた原則を骨抜きにする労働者派遣法改悪をはじめ、非正規労働者をいっそう拡大する労働法制の改悪を許すことはできません。

 年金給付削減1兆円、年金保険料引き上げ0・7兆円、老人医療費負担増と生活保護水準切り下げなど、国民が必要とする手当てと給付を削減し、国民負担を押しつけることは、憲法が保障する国民の生存権を脅かすものであり、容認できません。

 TPP(環太平洋連携協定)は日本農業に壊滅的打撃を与え、地域雇用と経済を破壊するもので、交渉から直ちに撤退すべきです。

 第三に、憲法9条をなきものにする「戦争する国」づくりを認めるわけにはいきません。

 「憲法解釈の最高責任者は私だ」などと述べ立憲主義を否定する安倍総理の発言は断じて容認できません。そもそも憲法9条の下で、他国の戦争に加担する集団的自衛権の行使が認められる余地はありません。解釈の検討を直ちに中止すべきです。

 米海兵隊のような強襲揚陸能力をもつ水陸機動団をつくり敵基地攻撃能力の保有を検討するとしていますが、周辺諸国との軍事緊張を高め、東アジアの平和環境づくりに逆行するものに他なりません。国家安全保障戦略と新防衛大綱・中期防は撤回すべきです。新型ステルス戦闘機F35やオスプレイ、無人機、ミサイル防衛など軍備拡大の中止を求めます。

 沖縄県名護市長選で示された民意を無視し、辺野古への米軍新基地建設をあくまで推し進めようとする政府の態度は断じて許されません。新基地建設を撤回し、普天間基地の即時閉鎖・無条件撤去、返還を強く要求します。

 東日本大震災から3年、住宅と生業・地域社会の復興に国が最後まで責任を負うことを基本に据え、被災者支援を抜本的に強化することを求めます。

 原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、原発再稼働を推進する「エネルギー基本計画」は撤回すべきです。「原発即時ゼロ」の政治決断を求めます。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって