2014年2月26日(水)
公述人「賃上げ必要」
衆院予算委中央公聴会 宮本氏が質疑
衆院予算委員会は25日、2014年度予算案について国民の意見を聞き、審議の参考にする中央公聴会を開きました。複数の公述人から「デフレ脱却」「経済の好循環」に向けて賃上げの必要性が語られました。
桜美林大学の藤田実教授は、政府がすすめる「成長戦略」が賃金の増加に結びついていないと指摘。労働条件の改善で国民全体に豊かさや安心感を与えて安定的な内需基盤をつくりだすなど「国民生活重視の成長戦略に転換する必要がある」と強調しました。
日本金融財政研究所の菊池英博所長は、賃上げに向けて「内需主体の立国の理念に基づいた長期的国内需要の喚起政策が必要だ」と言及。株主の利益より国民の雇用を重視―など日本型資本主義を確立すべきだとのべました。
「連合」の神津里季生事務局長は「月例賃金の引き上げがデフレ脱却に不可欠。春闘で大企業、正社員の一時金増で幕が引かれると経済の好循環は絵に描いたモチになる」とのべました。
日本共産党から宮本岳志議員が公述人に対する質疑に立ち、最低賃金を全国一律で時給1000円以上という党の政策を示し見解をたずねたのに対し、公述人から「1000円、1200円とあげて低所得層に安心と余裕を与えることで、経済成長が実現できる」(藤田氏)との意見が述べられました。