2014年2月19日(水)
米軍ヘリ墜落 最悪段階
昨年12月神奈川事故 米海軍が発表
昨年12月16日に神奈川県三浦市で発生した米海軍ヘリコプターの墜落事故は「クラスA」のきわめて危険な事故だったことが18日までに、米海軍安全センターの発表で分かりました。
米海軍の定義で「クラスA」は損害額200万ドル(約2億円)以上、機体の破壊、死者の発生、機材が恒久的・完全に使用不能となる最も重大な事故です。
事故は米海軍厚木基地(大和、綾瀬両市)所属の原子力空母ジョージ・ワシントン(横須賀基地)の艦載機、MH60S多用途ヘリコプターが、三浦市の三崎港近くの埋め立て地への不時着に失敗して横転、大破したもの。乗員2人が重傷を負いました。
米海軍安全センターの12日の発表によると、同ヘリはテールローター(尾部回転翼)が停止しオートローテーション(自動回転)を行ったとしています。
同ヘリ同様のメーンローター(主回転翼)が1基のヘリは、テールローターが喪失・停止すると、エンジンからメーンローターへ動力を伝える回転軸で発生する回転力(トルク)の影響で、機体が回り、制御不能に陥ります。
オートローテーション 飛行中のヘリコプターがエンジン停止状態のとき、機体の降下で発生する風圧で回転翼を回し(自動回転)ながら、降下速度を抑えて着陸する飛行方法。主回転翼が1基のヘリでは、尾部回転翼が停止・喪失した場合にも、機体の回転を防止するために動力を切り、オートローテーションで不時着します。