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2014年2月4日(火)

看護労働 改善急務

「慢性疲労」 74%、「辞めたい」 75%

日本医労連調査

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 日本医労連(日本医療労働組合連合会、山田真巳子委員長)は3日、「看護職員の労働実態調査(2013年度)」の結果を発表しました。74%が慢性疲労を訴え、切迫流産が約3割など、過重労働や健康悪化はまったく改善されていないことが明らかになりました。


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(写真)記者会見する山田委員長(中央)ら=3日、東京都内

過重負担・健康悪化 浮き彫り

 日本医労連は1988年以降ほぼ5年に一度、同調査を実施してきました。今回は、看護師などの勤務環境の改善を求める厚生労働省5局長通知(11年6月)後、初めての調査。16年度からの「第8次看護職員需給見通し」策定に向けて1年前倒しで実施し、3万2372人が回答しました。

 「疲れが翌日に残る」「休日でも回復しない」といった「慢性疲労」が73・6%(グラフ参照)、「強いストレス」が67・2%、「健康に不安」が60%といずれも高率で、前回調査(09年度)からほとんど改善していません。健康不調の割合は35%で、全産業(女性)に比べ20ポイント以上高くなっています。

 妊娠者の3分の1が夜勤免除されず、約3割が切迫流産に。女性労働者平均の2倍近くにあたります。

 健康悪化に拍車をかけているのが、夜勤の過重負担や時間外労働です。

 看護師確保法に抵触する月9日以上の夜勤が36・6%で前回より4・9ポイント増えました。交代勤務にもかかわらず9割が時間外労働をしており、始業前の時間外労働が増加。看護職の過労死ラインである「時間外労働月60時間以上」は253人でした。

図

 時間外労働や休憩時間の取得状況が、慢性疲労やストレスなどに大きく影響しています。2交代夜勤での慢性疲労の割合は、休憩がきちんととれる場合は13・4%に対し、まったく取れない場合は47・6%と3倍以上です。

 75・2%が「仕事を辞めたい」と答え、理由は「人手不足で仕事がきついから」(44・2%)が最多でした。自由記載欄には「看護の仕事は好きだがもう辞めたい!」「精神的にも肉体的にもボロボロ」など切実な声が多数寄せられました。

 東京都内で会見した山田真巳子委員長は、「看護師の置かれた実情はまったく改善されていない」とのべ、実効ある夜勤規制や労働条件を改善するに見合う増員が切実に求められているとしています。


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