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2014年1月30日(木)

中南米カリブ海諸国共同体

戦争放棄地帯宣言を

首脳会議で議長国キューバ

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 中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)の第2回首脳会議が28日、キューバの首都ハバナで開幕しました。議長国キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は開会演説で、米国による通信傍受・情報監視活動を批判するとともに、中南米カリブ海の各国が戦争を放棄する「平和地帯宣言」を行うことなどを提起しました。 (菅原啓)


 カストロ議長は、昨年明らかになった米国家安全保障局(NSA)による各国元首や国際機関などを標的としたスパイ活動について「国際法と諸国家の主権の明白な侵害」と指摘。諜報(ちょうほう)機関の活動によって戦争が引き起こされる可能性があることに強い懸念を表明しました。

 そのうえで、中南米カリブ海地域を「戦争と、武力の行使および行使の威嚇を永久に放棄する平和地帯と宣言することを提案する」と訴えました。平和地帯内では、加盟国間の意見の違いを「国際法の諸原則に基づいて、平和的な手段と交渉によって解決する」と説明しています。

 今回の会議の中心テーマは「貧困・飢餓・不平等とのたたかい」。カストロ議長によると、中南米カリブ海地域における2012年の貧困層、極貧層の割合はそれぞれ28・2%、11・3%です。同議長は、貧困削減で一定の前進はあるが、その速度は「遅々としている」と語りました。

 カストロ氏は、貧困や飢餓の問題の解決のためにも、非識字率や就学率を引き上げるなど国民の教育水準の向上が必要だと主張。各国首脳が、それを実行する「政治的意思を持たなければならない」と指摘しました。

 首脳会議は29日まで。最終文書やテーマ別の諸決議を採択するとともに、1年交代の新議長国を選出します。


 中南米カリブ海諸国共同体 中南米カリブ海地域の全ての独立国33カ国で構成する地域機構。2010年2月、この地域を長年「勢力圏」とみなしてきた米国やカナダを含まない初の地域機構として設立を確認。紛争の平和的解決、平等な国際秩序の構築などを目標としています。前回首脳会議は昨年1月、チリのサンティアゴで開催。


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