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2014年1月22日(水)

きょうからシリア国際会議

「移行政府」めぐり対立

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 【カイロ=小泉大介】シリア内戦の終結をめざす国際会議が22日からスイス西部モントルーで開催されます。内戦当事者であるシリアのアサド政権と反体制派「国民連合」の代表に加え、欧米やアラブ諸国をはじめ30カ国以上の外相級が出席する予定ですが、さまざまな波乱要因もあり、暴力停止に向けた実質的な成果をあげることができるかは予想し難い状況です。

 国際会議は2012年6月に続き2回目。前回は内戦当事者不在のもと、暴力停止に向けた手だてや「完全な行政権を持つ移行政府の樹立」などを確認しました。今回はそれらについて当事者の同意を得て、具体化をはかることが最大の目標となります。

 しかし肝心の「移行政府」に関し、アサド政権と「国民連合」との間で深刻な意見対立が続いています。

 「国民連合」は18日の総会で国際会議参加を最終決定しましたが、ジャルバ議長はその際、「われわれはシリアから犯罪者を取り除くために国際会議に参加する」と述べ、アサド大統領退陣要求を繰り返しました。

 一方、アサド大統領は20日、外国メディアに対し、6月予定の大統領選挙に再出馬する意向を表明。国際会議に関しても、最大の議題は「テロとのたたかい」だとして、反体制派を弾圧する姿勢に変わりがないことを鮮明にしました。

 「国民連合」の国際会議参加については、シリア国民の中でも意見が割れています。

 首都ダマスカスの男性(32)は本紙の取材に対し「政治的な方法でしか現状を打開できないことは明らかだ。私は国民連合が国際会議に参加することや、移行政府の樹立による内戦の終結というアイデアに賛成であり、なんとかその方向で合意してほしい」と期待を語りました。

 一方、政府軍の攻撃が最も激しい地域の一つ、北部アレッポの男性(27)は、「アサド大統領は犯罪者であり、彼を含む移行政府など何の意味もない。激しい攻撃が続く中、しかもアサド排除が約束されていない国際会議に参加する国民連合を国民は支持していない」と指摘しました。


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