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2013年12月22日(日)

深い地層にも汚染水

福島第1原発 新たな流出経路か

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 東京電力は20日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の4号機海側の深い地層の地下水から放射性物質が検出されたと発表しました。これまで東電は深い地層の地下水は汚染の可能性は低いとしてきましたが、汚染水の海への新たな流出経路となる可能性が心配されます。

 放射性物質が見つかったのは、新たに掘削した深さ25メートルの井戸です。3日採取分からはセシウム137を1リットル当たり0・7ベクレル、トリチウム(3重水素)を同780ベクレル検出。10日採取分からセシウム134を同2・7ベクレル、セシウム137を同6・7ベクレル、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)を同89ベクレル検出しました。

 福島第1原発の地下には、浅いところにある水を通しやすい地層(透水層)、その下に水を通しにくい層(難透水層)があり、さらにその下に今回検出された透水層があります。

 これまで東電は、原発事故による放射能汚染の影響を受けているのは上部の透水層の地下水だけで、下部の透水層は汚染されていないと説明していました。政府の汚染水対策も深い地層の汚染の可能性は低いという前提になっています。

 東電は20日の会見で、「この井戸から海へは130〜150メートルの距離がある」として、放射性物質の海への流出については否定的な見方を示しました。一方、下部の透水層が汚染されている場合も考慮して、二つの透水層の水の分析や水位の調査を進め、汚染の原因を特定するとしています。

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