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2013年12月18日(水)

イタイイタイ病全面解決

合意書交わす 三井金属が謝罪

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 富山県の神通川流域で発生した四大公害病の一つ「イタイイタイ病」(略称・イ病)について、被害者団体の「神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会」ら8団体と、三井金属鉱業(本社・東京)および神岡鉱業(岐阜県飛騨市)が17日、富山市内で全面解決に関する合意書を交わしました。

 合意書では、これまで賠償対象でなかった腎臓障害「カドミウム腎症」やそれに近い患者にも、1人当たり60万円の一時金を支払うことが盛り込まれています。被害者団体は、両社の謝罪を正式に認めました。

 両社と調印した後、「神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会」の高木勲寛(くにひろ)代表は「ここに至るまで、多くの方々の力を得たことを忘れてはならないし、これによって得た大きな成果を、被害地域住民に限らず広域に資するものにしていきたい」と話しました。

 今回の合意は、三井金属鉱業と被害住民との誓約・協定にもとづくカドミウム汚染土壌の復元工事が昨年3月に完了し、県立イタイイタイ病資料館が設立(昨年4月オープン)される見通しとなったのを機に、被害者側から三井金属鉱業に全面解決を申し入れ、12回の協議の末に実現しました。


 イタイイタイ病 富山県の神通川流域で1910年代から、骨がもろくなり骨折する難病が見られ、患者が「痛い、痛い」と泣き叫んだことから命名されました。原因は、上流の神岡鉱山(岐阜県飛騨市)を採掘する旧三井金属鉱業神岡鉱業所(現・神岡鉱業)が排出したカドミウムで、公害病として認定されたのは1968年5月。患者らが三井金属を相手に提訴した裁判は71年6月に富山地裁で勝訴、72年8月に名古屋高裁金沢支部で確定しています。


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