2013年11月24日(日)
豪による大統領盗聴に反発
インドネシアが対抗策
国営農園、関係を凍結
オーストラリアのスパイ活動をめぐって同国とインドネシアとの関係が緊張するなか、インドネシア国営農園(RNI)が22日までに、オーストラリアの牧畜業主との事業関係を凍結しました。オーストラリアがインドネシアのユドヨノ大統領とその妻に対する電話盗聴を行っていたとする問題が発覚した後、インドネシア企業がオーストラリアとの事業関係を凍結するのは初めてとされます。(ハノイ=松本眞志)
インドネシアはオーストラリアの農業生産物の主要な輸入国。スパイ活動が両国間の農業貿易にも影響を拡大させるか、注目を集めています。
同日、ジャカルタでは、オーストラリア大使館周辺で、民衆が同国の国旗やアボット首相の肖像画を燃やしてスパイ活動に激しく抗議し謝罪を要求。オーストラリアとの外交関係の見直しをユドヨノ大統領に求めました。
アボット豪首相はこれまでのところ、スパイ活動の事実を確認せず、謝罪していません。一方、スパイ活動の報道に当惑しており、「遺憾」を表明しました。
ユドヨノ大統領は20日、国営テレビでオーストラリアとの間で、軍事・情報活動の協力を凍結すると宣言。マルティ外相も、同国との情報交換の停止手続きを開始したと語りました。