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2013年11月6日(水)

モルシ氏初公判 混乱 エジプト

「私はいまも正当な大統領」

来年1月8日に再開

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 【カイロ=小泉大介】反対派デモ隊への襲撃を扇動した罪に問われているエジプトのモルシ前大統領の4日の初公判は、同氏や他の14人の被告が激しく抵抗するなどして開廷から2時間ほどで中断、実質審理に入れないまま来年1月8日に再開することが決まりました。モルシ氏の出身母体であるイスラム主義組織・ムスリム同胞団も暫定政権への非難を強めており、混乱の長期化を懸念する声が出ています。

 4日午前、首都カイロ郊外の警察学校に設けられた特別法廷にヘリコプターで到着したモルシ氏。軍により解任された7月3日以来4カ月ぶりに公の場に姿を現した同氏が被告に義務付けられた囚人服の着用を拒否したため、公判開始は予定より大幅に遅れました。開廷後も「私はいまも正当な大統領だ」「いま起きているのは(軍による)犯罪的なクーデターであり私は認めない」などと声を張り上げました。

 大量の警察官が動員され厳戒態勢が敷かれた警察学校周辺にはムスリム同胞団員ら数百人のモルシ氏支持者が集まり、裁判は不当だと訴えました。その一人、アフメド・アラアさん(26)は本紙に対し、「モルシ氏は軍によって拉致されただけで、いまも大統領に変わりはない。裁判は政治的な動機によるもので、正当性はまったくない。われわれはモルシ氏が復職するまでデモを続ける」と語りました。

 一方、昨年12月にモルシ氏(当時大統領)の扇動によるとされる暴力でメンバーを失ったジャーナリスト組合の顧問であるゼイド弁護士は、モルシ氏に対し最大限の刑罰が科されるよう求めました。法廷内でも、モルシ氏支持者と反対派の地元ジャーナリストらがお互いを激しく非難する光景が繰り返されました。

 政府系紙アルアハラムによると、モルシ氏は公判中断後、北部の主要都市アレクサンドリアの刑務所に移送されました。


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