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2013年11月6日(水)

バングラ 最低賃金77%上げを

衣料工場倒壊うけ勧告

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 【ニューデリー=安川崇】バングラデシュ政府が設置した賃金委員会が4日、衣料産業労働者の最低賃金を現行より77%引き上げることを政府に勧告しました。4月の衣料工場ビル倒壊事故を受け、労働条件改善について協議していました。


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 同委員会は、現在の最低賃金月3000タカ(約3800円)を5300タカ(6700円)に改めるよう提案。これには3200タカの基本給のほかに家賃、医療、通勤などの手当てが含まれます。

 労働雇用省が勧告を再検討し、14日以内に官報を出すことになります。

 委員会の労働者代表委員は当初、8100タカへの賃金アップを提案。これに対し工場経営者代表は4200タカを主張しました。結局、「双方の事情を勘案した額」(ロイ議長)である5300タカについて、議長権限で投票を実施。4対0で承認されました。経営者側代表は棄権しました。

 同国は中国に続く世界第2位の衣料製品生産国。輸出の8割は欧米に出荷されます。しかし労働条件の劣悪さが繰り返し指摘されています。

 今年4月に首都ダッカ郊外であった工場ビル倒壊事故では1100人以上の労働者が死亡。国内外からの批判を受け、政府は5月に賃金委員会を設置しました。国内では労働条件改善を求めるデモが繰り返し行われてきました。

 労働者代表のロニ氏は勧告について、「各経営者がこの決定を実行するよう求める」と語りました。一方経営者代表のディプ氏は「中小工場は賃上げで打撃を受ける。再検討するべきだ」と反発しています。


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