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2013年10月21日(月)

伊豆大島 続く雨 島民募る不安

990人が学校などに避難

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(写真)避難所の出入り口から、雨の様子を見つめる男性=20日午前、東京都大島町の大島高校

 土石流の被害に続いて豪雨におそわれた、東京都大島町(伊豆大島)。20日、避難所で一夜を過ごした住民らは情報不足や疲労を訴え、横殴りの激しい雨に二次災害への不安を募らせました。(柴田善太、本田祐典)

 大島町では人口の4分の1超にあたる約2300人が19日夕に避難勧告を受けました。町によると、このうち990人が、学校の体育館や公民館など4カ所に避難しています。

 北の山公民館に避難する元町1丁目の女性(64)は、「帰宅にむけた判断をするための情報が足りない」と語ります。

 そのときどきの降雨量や危険箇所といった細かい情報が、公民館に置かれたテレビを見ても分からないといいます。

 島民向けの「大島情報」のようなものが必要だと訴えます。「このあと雨がやんでも、雨がしみた地盤はどの程度危険なのか、台風の到来でどうなるのか。専門性の高い知識もほしい」

 大島高校の体育館に避難する人からは、「テレビがなく、まったく状況がわからない」とさらに深刻な訴えが。

 元町3丁目の男性(65)は、ラジオと財布を置き忘れたまま避難。この日の朝、警察官に付き添われて自宅にとりに戻りました。「パニック状態で、何もかもうまくいかない。せっかく家に戻ったのに、持病の薬を置いてきた」

 避難所の環境に慣れず、疲れや不調を訴える人も。

 大島高校の体育館に避難した元町2丁目の女性(69)は、首を横に振りながら「とても落ち着いて眠れる状況じゃない」と疲れ切った様子。

 元町3丁目の女性(63)は、「あたたかいお風呂につかりたい」と車で自宅に向かいましたが、通行止めで大島高校に引き返してきました。

 島を直撃する恐れがある台風27号への警戒も、多くの住民が口にしました。

 同級生2人がいまだ行方不明だという元町2丁目の男性(61)は、「今日の雨で、家に帰る道は通行止め。16日の被災では家の中にまで泥が入らなかったが、今度の台風でアウトじゃないか」。

 さくら小学校に避難した元町字大昇の男性(38)は台風に備えて、妻(41)を島外に避難させるつもりです。「いまの雨だけでなく、次に来る台風がこわい。それで頭がいっぱい」

 気象庁は20日午前8時24分、大島町に大雨警報を発表。断続的な雨が21日朝にかけて降るとし、土砂災害への警戒を呼びかけています。町は避難勧告を21日朝8時まで継続する方針を決めました。


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